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よい かな せ さえる き しを
とが もる ふ にえる あ えを
もせ ふく や といの む いを
しず ゆく か はせる ほ やを
あせ らう な かりの こ いて
つえ はな ....
小学一年生の春
友達と下校途中に
桑の実があった
ちょっと とって食べる
紫色が手につく
親に叱られると思い
道路の横を流れてた川で 手を洗う
と ランドセルが首に 落ちて
重みで ....
ちいちゃな芽をぶつぶつと
たくさん出してた 春
嫁いだのに
お前の担当だなどと
親に 言われ
私に 実を選られた 桃
収穫の時を迎え
みためにも 柔らかく 香ばしい
台 ....
虹を ばらばら に します
少し きららん を ふって
指の隙間から 消えていこうとした
お祭 の 花火 で
かりん かりん
心持ち 軽く いためます
虹は い ....
みず の たま
くわえた くち
さえずる
ささやき
とおれない きのう は
おっこちたよ
まぶしい
あさ
敷かれて行く なごり葉
ほつれた 眼線 が吹く
いつとも いわない
いつかも しれない
点けられた なつ
すすき の 香り に
消されてく
十重 の 隙間 に
刷か ....
はあと は ぎりぎり
うめられ そこねた めまい
つい に はしり
とれいん れん あま だれ
はれた め の うら ない
のど ごし ごし
だ から
かぶり つか ....
手にさげた 月のふきだまり
つめ といだ 草のさざなみ
石の望み
動かない 空と
ながれはじめた 雲
ゆく 決別 の 時
さり らく の しじま
とり けむ る そよぎ
つと ゆけ ば むいに
とき ふけ よ まもり
やき むれ の つどい
ほし ちと せ かたり
まう とわ の そよぎ
....
さけた ひびき
さらす ふたば
つち の はじらい
かぜ の ふくいき
まかれた からだ
ゆらしてる
なな きり の むこう
ささ ゆめ も せいて
ほり ふかまる ゆびに
つげる さめた なつび
こしかけた おお いし
なぞられる ほし よる
かた に おちる ....
千本 の 針を
つないだ 蒔絵
朝焼け に溶け出す
真っ暗 な朝
骨 の 隙間に宿る
鈴 の 声
つながれて
つながって
心 に まみれた
火傷 のよう ....
そんなに ふるい うた ばかり
あなたは まもられ かぜの ひめ
なくな とつうじる くうはく の
とわ の はごろも その まなに
それでも ふるい ゆめ ばかり
あなたに まもら ....
まつげ の隙間
に からから
閉じた 指
そっと 痛いくらい ひろげて
輝く どんな 言葉 よりも
たゆとう どんな 海よりも
この 指 の谷間 に吹く 風よ
....
ふうわり 心地よい うたは
ふと めをつむり 眠くなり
つらぬくような つらい詩は
ぼろぼろ 泣けて 目が霞む
胸のあたり に くすくすと
笑える詩 には 逆らえない
....
木々から 溶けていく
生命線 の から傘
涼しげ な 場所で
やけている 氷は
春 のすべてを 呪い
遙 だけに 往きたくて
のばされた風に 溶けて
みつめる ....
踏み にじられた
柔らかい 道の草
白線 から 下がらず
垂れた こうべ 晒す
助けて 下さい と
死にたくありません と
誰も 聞きたくないのだ
誰も 幸せに ....
夜 が 鳴る
切れた 窓辺
背いた 天井
見知らぬ 幸
消えた 願い
夜 が 立つ
誰 を 救う
誰 が 救う
誰 に 救う
外 に 写る
夜 の 髑髏 ....
あのね もう
いけないと おもったの
だって どろだらけで
おひざ も いたいの
こんな きたなくなったら
あそんでくれないと おもったの
でもね どうしたのって
....
雲 のチビ は
ちらり すまして
ふんわり おなか
に まるまって
かくれんぼ なの
だれにも 言わないで
抱きしめたら
ここ へ そら
ふせじ の なかの
ながい ゆめ
とんとん どうにか
すすけてく
ならくのそら は
しらせぬ いろで
ここやら どこやら
さき ゆれる
わたらせ まい よ
と ....
からびた つる
ならく の よ
とけられた え
さき にご す
ふれこう まい
なぜとう ゆび
ほほ それ て
の にちる し
もう 遠くに 届いて
行ってしまいました
誰の後を追って
なだめても
すましても
輝けない かぐわしさ
ぽつ ぽつ ぽつり
とおく とおく まもなく
いっ ....
ふんじゃった
でも
みれない
かたい ような
ちいさいような
うごいてるような
どうして
うごけないの
ねえ
にげないの
けだもの
かぜ
に
そよいで
いる
毛
だもの
結婚式で 打ち上げた祝砲
幸せを祈り
永遠を誓い
襲撃と 思った米の飛行機
爆撃そして
みなごろし
ニュース番組の中
子供も女の人も男の人も
棺に しがみ ....
とじかけた そら
あなた は いく
どこか へ ながれ て
だれ も いなく なり
どこ も
いつ も
さかせ て いつか
あなた は
ゆく
つぶやくように
こみあげて
ながれて は
いかない
さからいなさい と
て をにぎりしめる
つけっぱなし の
けいこうとう
うすい かげり
たたまれ ....
ほそい みどり の
うすい あし
こそり すみ に
より あって
どなた でしょうか
で きっと ね
つと つと そうっ と
すき に いく
だけど かた ....
背 に 迎える
宙 の 蔦
絡み
吊る
しろく 月 回り
てて の 無邪気な
微苦熱 に
じりり
途絶えていく
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