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もう、
ふりかえらないのだ
髪をゆらしていった風は
束ねることはせず

つまさきは
後ろに広がる汀を
走れない世界にいて
こころだけがいつまでも
波になりたがっている
 ....
放課後の淡い窓から金管の音よ羽ばたけ青のたかみへ




とおせんぼされてる明日に手を伸ばすように螺旋階段のぼる




コピー機が光をシャッフルする影でちがう切札のぞむ我がまま
 ....
今日より、明日、明後日
舟が古びようと
櫂で水しぶきを描かずにいられない
来週より、来月、来年
からだの影が深まろうと
羅針盤の先を指差さずにいられない
蜃気楼を揺らして
永遠に届かない ....
砂糖黍畑を走るおさな子はいつかのわたし汗まで甘い




エメラルドグリーンは父がちゅら海を恋うる口ぐせ目じり細めて




「白百合は雑草だった」と言う父の故郷奄美は千キロ先に
 ....
「えくぼ」


六月の風にゆれる
さくらの葉っぱ。
よく見たら
ぽつぽつ 穴があいている。
虫に食べられてしまったのだろうか?

穴は どこかの虫の命を みたして
穴は みずみずし ....
コントラバスは 宇宙からできている


共鳴胴は スプルースやメイプルなど森の木々から、
弓は 草原を走る馬の尾の毛から
成り立っていて、
弓に琥珀色の松脂を塗り 弦に滑らせることによって ....
この子 大きや


まろき頬を
背なにのせて
まどろむ 吾が子


金魚の べべ着て
へご帯
締めて



から ん  ころ ん

赤い つまさき
鼻緒で
すれて
 ....
目を閉じて見つめる
記憶の中・・・・
 

小さい頃のわたしが
若葉の蔭で
耳を澄ましている
 

「何を聴いているの」
と たずねたら
「こもれび」
と 言って上を向いた
 ....
さちさんのまほしさんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海と声- まほし自由詩36*07-5-20
Line- まほし短歌21*06-12-3
十三月のヴァルカローレ- まほし自由詩24*06-11-18
父と奄美と追憶と- まほし短歌18*06-11-4
なにもないうた。- まほし自由詩48*06-6-14
コントラバスは宇宙からできている- まほし自由詩18*06-6-11
この子_大きや- まほし自由詩10*06-5-30
「こもれび」- まほし自由詩14*06-5-17

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