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閉館時間もとっくに十年過ぎて
ひとっこひとり見当たらない図書館
そこでは書物の重さも
なーんも知らない子どもが
本を積み上げ愉快に遊んでいる
言葉には危ないから近づいちゃ ....
一匹のウマオイが
楽な姿で
息絶えていた
緑が
ひと際目立った
隣のビルディングから
人たちが出てきた
時間の話をしたり
何かを好んだりしていた
毎月いっこ
巡りあわせが良かったなら
隣で笑っている
この子のような存在になった
かもしれない種が
別れの哀しみよりも
むしろ
邪険な扱いを受けながら
流れてゆく
弦を叩いた 反芻に
旋律はとてもうつくしい応え
わたしも毎日 傍聴する
雨の日は くるまの音 のわだかまり
ボタンを押してくださいと
思い出される空気の底に すこし
....
空白が怖いのですよ
ずいぶんと長い間
まわりに何にもない場所に
ぽつん
と 置き去られていた気分だったから
でも
少しずつ好きな色のクレヨンを手に入れて
ぽちり ぽちりと
画用紙を塗り ....
ウエストサイズはミリ単位に決定される
青シャツはすべてアイロンをかける
携帯ストラップは親友からの贈り物 携帯をもっているのは
当たり前
なので
明日の予定は明日の朝にならないと連絡はこな ....
まったくもって
さみしく
一人ぼっちの道程ですので
こうして
毎日 毎日
つー てん
つー てんてん と
ヘンゼルが石を置いたように
言葉を書き置いておるのですよ
いつでもそこへ戻れ ....
ものぐさな僕の部屋が腐海に飲まれ始めているので
とりあえず見飽きたトトロのDVDだけは片付けてみました
不用意に足を置くとお気に入りの靴下が真っ白になるので
決まったルートしか歩けない日が
....
わざと深爪をしておく
そうすれば雑踏の中でも感傷に浸れる
それを知った先月から
アナログ時計の秒針に何度も指先を削らせている
姿を待っても一向に来ない人物は
そもそも待つ必要があるのか
....
疑うことは疲れるけれど
だまされることもそれはそれで疲れる
スパイスなんて要らない
甘いだけでいい
こんな気持ちをかかえてうわっつらだけへらへら笑ってるくらいなら
砂糖菓子みたいにとろけ ....
並木道に陽が射して
黒と緑の横断歩道
緑ばかりを選んでいたら
まぶしくて
ぽとり
地中深くまで
潜って行く
黒い粒
また逢える ....
どんなに強く叩いても
破れるわけがないと思っていた
バチが当たった
だなんて
私の無邪気なからかいによって
貴方の心が美しく奇麗になって行くのが好きなだけだ
私は生活などは求めてはいない!
生活を要求した途端に貴方は醜くなるだろう
何故なら私がそうするように ....
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