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手の届く範囲で
窓を開ける
遠くなった人のことを思いながら
一日を傾ける
窓枠には白い花と
手紙を添えた
白猫が通りすがりに連れて行ってくれる
そんな風景を完成させるため
....
いつか語っていた景色だったら
巣食っているのは本当なんだろう
少しだけ多くの時間をかけて
誰よりも歩いた気分になれる
腕時計、を外して
その跡を順番になぞる
縛られた指先が千切れると
....
ゆっくりと
息を止めるように一日を仕舞う
箱の中のガラクタはいつも
明日になれば綺麗になっているから
ゆっくり、と
息を
ここ、に戻す
主のいなくなった
家の、傾き
通り沿い ....