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とても幸せそうな家庭だった
それなのに
僕が帰ると言うと
君は泣きそうな顔をして
つまらなそうにうつむくのだった
いつか君も
僕の家に遊びに来た
垢にまみれた泥の顔をして
即 ....
沈黙に耐えられず
埋め尽くすからだろう
言葉で
たったひとこと
言えたなら
それだけでよかった
傷つけようのない
言葉と言葉が
塞ぎかけた
傷口を開いてしまう
包 ....
この雨の
景色を覚えてる
父に手をひかれ
玄関の
扉をあけた
その時
降りはじめた雨を
あれから僕は
ずっと
見てる気がする
今
僕の手の中にある
小さな手
....
せまい部屋の
小さな飯台をかこむ
家族がいる
いつもの朝だった
祖父はよく
僕のおかずを間違えて
食べた
だれも
気づかない
静かに人が食べる
音だけの
朝がつづい ....