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遠くに
忘れてきたものが
ある気がするんだ
はかなくて
美しいもの
でも
切なくて
思いだせない僕は
夕陽をみて
すこし泣いた
砂浜で
きみとぼくは
ふたりで座っている
ぼく以外のひとを想ってるきみと
きみのことしか考えられないぼくと
夕焼けは
残酷に
こころの隅々まで
照らし出す
あの夕焼け、きれいだねって
それ ....
白昼
上っていく太陽は
まるで
出遅れたランナーだ
誰も見ることもなく
ありきたりで
ありふれている
本当は
この地球に
光とぬくもりを
伝えてくれているのに
僕は彼女の目線を追う
いつもそこ ....
病院の朝食のバン
焼いてないし
おいしくもないけれど
このパンを
食べるしかない
選択の余地など
ない
好きなひとに
好きって言える
余地もない
独り
想いを募ら ....
あなたは
この道を
ふたりで歩こうと
言ってたのに
嘘つき
でも
嘘つきは私
そんな日がくるなんて
信じてないのに
微笑んで
頷いたのだから
深夜のファミレス
メロンソーダ
人工的なグリーンが
光を集めて
輝いて
私は
自分の席の話題に
ついていけずに
(バイクや車の話ばかりで)
辺りを見渡す
端の席に座っている ....
いつの間にか
色づいていく
さくらんぼ
眩しくて
さくらんぼ
ペアでなると
思ってた
そうでないのが
悲しくて
もう
二度と会えない
あのひと
今どこかで
空を見上げてればいいのに
音もなく
密やかに
こころがひび割れていく
絶望じゃない
そんなわけない
でも
それに似た何かが
ひび割れたところから
こころが、
染み出していく
たぶん
こころ ....
色とりどりの
小さなラムネみたいな
味だって
悪くない
ほんのり
甘くて
でも
これは
魔法の薬
ちゃんと眠りに
導いてくれる
ラムネみたいに
甘い夢を
見せてくれる
わけではないけれど
こころの扉、
ひとつづつ
鍵をしめていく
このままでは
あまりにも
辛いから
ひとつづつ
丁寧に
鍵を集めて
けれど
きっとそれは
忘却にもぎ取られ
探すことさ ....
たくさんの
小さな花
どれもみんな
上をむいて
咲いていて
私も
上をむいて
歩こ
上をむいて
歩いて
いこう
ふわふわ
まんまる
真っ白な
チーズケーキ
フォークがゆっくり
沈んで
私の秘密を
ブルーベリーは
きっと知っている
ゼリーが光を
反射して
チーズケーキ
....
欲しかったのは
イメージ
実体をともなった
それではなく
影
揺らめいて
四つ葉
五つ葉
クローバー
幸運をもたらす
その緑
見つけたくなかった
影
揺らめいて
欲しかったのは
イメージ ....
その花は
すっくとたっていた
しなやかに
凛として
あてのない
散歩に出た
私への
まるで
道標のように
「こんな風に
生きてごらん」
花は
そう囁くかのごとく
その花は
すっくとたってい ....
梅が咲いたことも
桃が咲いたことも
桜が咲いたことさえ皆が忘れ
春が
例え
泣こうとしようとも
今
春は
一枚の絵
この空を
あなたにあげる
だから
最後に
ぎゅっと
してね
それから
お互い
忘れっこしようよ