川底いちめんに
青白い子供たちの顔が
隙間なく敷き詰められて
にこにこ笑っている
岸辺で何かを探すように
水底を見回しているのは母親たちだ
自分の息子や娘を探しているのであろう
で ....

ポストには請求書ばかりが届き
携帯電話の受信フォルダは
迷惑メールでいっぱいだ
履歴書を書けば誤字脱字ばかりで
修整液はとうに使い切ってしまったし

紙屑ばかりあふれる部屋で
どう ....
僕の家に書き込み式の絵本があってね。
主人子の名前のところが空白になってんの。
そこに、自分の名前を入れて感情移入する趣向なの。
素晴らしいアイデアだなあ!なんて思って久しぶりに開いたら
書き ....
メールが来た
日付けはなく 差出人の名前もない
蔵書を貸してくれという

家の居間から出ようとしただけで
不意にさびしい海岸に出てしまったなら
どうする?

まあ
椅子でも出して座っ ....
うろこの陽すべてをすべて指し示す声がきこえる声がきこえる



かがやきよ窓くだき割るかがやきよかけらに混じる空を数えて



しるべは木しるべはまなこしるべは火かたち ....
 祖母は絵に描いたような大阪人でした。商売が大好きで、勝気で、たまに口が悪くて、酒屋でしたからものすごく酒には強くて、花は大ぶりの派手なものが好きで、ついでにヒョウ柄も大好きで・・・そんな人でした .... そこらへんうまくやんなきゃいけないと慌てて折った黒のクレヨン



吹く風にふかれてるだけママチャリが原付バイクに進化しただけ



あおりんごりらっぱいなっぷるびいよかん → コ ....
誰も死んだりしないように
狭い部屋のベッドの上でうずくまって願う
煙草の煙が太陽の光をまっすぐな筋に変えて
僕の心に突き刺さっている
誰も死んだりしないように
うずくまって願う

自分を ....
生理を迎えたときのように
始まりを得たのに何かを失った気がするのは
まぼろしだったらよかったのに

{引用=
紺色のプリーツスカートを下ろす
布と肌が擦れる音がする
それでも無音 ....
「卵」という文字が 
何故か哀しく歪んだ 
誰かの顔に見える 

「卵」という文字が 
何故か背中合わせに俯く 
ふたりの人に見える 

「卵」という文字が 
何故かずっと倒れずに  ....

わたしの好きなひとの眼の中には
いつでも空がひろがっている
外が雨でも嵐でも
すこんと晴れた青空の眼だ
することが何もない
曇った日曜日なんかには
一日中好きな人の眼を見ている
そ ....
近づいてはみるけれどすべては許せない体育座りでまもる心臓


異物という有色世界に混じろうか溶けきらないでよハッカドロップ


終わらないはずのよるが終わるならあたしはきみよりもっと淋しい ....
えぐられたスーパーカーが深夜環状線をぶっ放す。
スーパーカーの上にしがみついている女はしきりに「怖い怖い」とニヤニヤしている。

僕はそれを自らの脚のみで追いかける。
僕ら真夜中を風となる。
 ....
{画像=080416213414.jpg}
老いたる
傴僂の子は
よく話すことができない。
ぎらぎらと目を剥いて、
ふいに瘤をみせて、
去って行く。
言葉を彼は瘤に溜めている。


 ....
人体模型は海を見ていた
筋肉の組織も内臓も剥き出しなのに
それは自分の何をも語りはしない
こうしていると
かつては本当の人間だったのかもしれない、と思う
電池の切れた玩具を
大事そうに ....
 
 
 
 
 
 
 ・三日前の話
 
 
私が
指先のみの力で
空を切ったとき
その軌跡は
柔らかなひかりになって
木漏れ日の影の部分を
踏んで行きました
 
 ....
見えている終着地点を目指してみて

ときおり、きこえた、きみの、こえ
『まださみしいんだよ』

全ては逃げるためなのだと
分かり切った言い訳をさけている胸に押しこんで
カメラのレンズにう ....
きみだけが全粒性の愛しさをコップに入れて水で溶かして


いつだかに落とした恥と外聞がひかれていくのをそっと見ていた


お互いのなみだをまぜるセックスをしたいとずっと思っていたよ

 ....
 私は逃げた女も男も殺してやろうと包丁を握りしめて立っていた。

 すると戸を叩くものがあった。間が悪いことこの上ないなと思って居留守を決め込んでいると、鍵が回って戸が開いた。

 戸の外には ....
アッラーがなんか言ってる。えーと、明日、ドラクエ買うのに休むんだって


こんな娘じゃないはずだってこんな娘じゃないはずだって結婚をする


昨日、みみが長くて、頭についてて、体の真っ ....
二本松市立安達太良小学校、二本松市立大平小学校、二本松市立塩沢小学校
二本松市立杉田小学校、二本松市立岳下小学校、二本松市立二本松北小学校
二本松市立二本松南小学校、二本松市立原瀬小学校、二本 ....
速度が燃えている
千切られた紙が空中に乗り
方位を失っているのだ
気紛れで開けた窓から、風
陽光だけが揺られず、ベランダに線を引っ掻く
じわりじわりと来た
それが春だった

爪先ひとつ ....
 妻が狐憑きにあって家を出た。かれこれ二ヶ月連絡がない。昨年の十一月に庭先に血まみれの狐が迷い込んできた。妻はこれを良く介抱したのだが甲斐無く死んでしまったのだ。そのときに憑かれたのであろう。

 ....
世の中に

たくさんのスナックがあるのには

理由があるんです

おんなじ店で

なんども哀しみ見せられないでしょう

今夜も女は男に狙われ

身体を手で○○てゆくようです
 ....
1.


上履きの色は赤か青で
たまにみる緑が
私はうらやましかった
ぺたぺたと
音もなかった
たくさんの足
あの
はためく日の丸をもう
みることがないから
ここがどこかわから ....
美少女アニメ見ててうわーかわいーなーって思ってたら
画面の端に僕が写ってたから 腰が抜けた

2次元アニメの隅の方に 実写で写りこんでいる3次元の現実
可愛い女の子たちの輪の中に 混ざれないが ....
友人のYは、ショッカーに所属している。
無論、悪の秘密組織に在籍している訳であり
人様に堂々と胸を張れる仕事では無い。
例えそれが女房、子供を必死に養う彼なりの生き様だとしてもだ。
だがマスク ....
しあわせな言葉ったらし共が
今日も社会と隔離された理想郷で
中身の無い幸福を謳っているとき

俺はと言うと九州の西端で
印刷するたびに一行ずつずれていく
請求書のデザインを直していた

 ....
井戸水を拾って
足音をしのばせて
どうか誰にも
誰にも気づかれませんように    想いを、想いを、想いを
つるべを握って         しのばせて
雨よ、雨           降るのは花 ....
いくつもの読点で、あなたを区切って
体内へと運ぶ


元のカタチを、思いだすこともできないくらいに
細切れに、咀嚼していく
小指の爪から、過日の砂が落ちて
潮の匂いがした


 ....
因子さんのおすすめリスト(76)
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