すべてのおすすめ
 私は逃げた女も男も殺してやろうと包丁を握りしめて立っていた。

 すると戸を叩くものがあった。間が悪いことこの上ないなと思って居留守を決め込んでいると、鍵が回って戸が開いた。

 戸の外には ....
 妻が狐憑きにあって家を出た。かれこれ二ヶ月連絡がない。昨年の十一月に庭先に血まみれの狐が迷い込んできた。妻はこれを良く介抱したのだが甲斐無く死んでしまったのだ。そのときに憑かれたのであろう。

 ....
青い空に瑠璃ガラスを並べた春先

痙攣する舌先に触れたあなたのアネモネは赤い

涙よ

茫洋とした白い耳

風の上に流れる青いガラス細工の破片

太陽の下の蝋燭

蟻の死骸
 ....
因子さんのしめじさんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
『ぬるい包丁』- しめじ散文(批評 ...308-4-8
『狐憑き』- しめじ散文(批評 ...108-3-30
春先の痙攣- しめじ自由詩208-3-18

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する