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仕事から帰り 
洗面台でうがいをする 

ぶく ぶく ぺぇ
ぶく ぶく ぺぇ

まっしろな洗面台の
お湯と水のつまみは 
少し飛び出た両目で 
真中のましろい底に
丸い口を空けたま ....
幾十年も働くということが 
途方もなく長い道のりに思え
僕はひとまず荷物を降ろし 
ありきたりないつもの道を外れ 
目の前に広がる 
今日という日の草原を 
無心で走ろうと思った 

 ....
主任のおばちゃんが 
残業時間につくる勤務表と 
にらめっこしながら 
(あの人の性格はああだから・・・) 
(この人の性格はああだから・・・) 
と頭を抱えていた 

なにができるでも ....
「 はい 」 


穴だらけのわたしはもう 
この一言があればいい 

今まで 
たった二文字が言えず 
眉を{ルビ顰=しか}め、頭ばかりで 
あなたとわたしの「正しさ」を 
{ル ....
一人のひとの 
こころに宿る 
一つの宇宙 

銀河の塵を何処までも 
深く掻き分け泳いだ場所の   
無明の闇の広がりに 
ぽつんと一人 
ひかりの人が 
仏の姿で坐っている 
 ....
サングラスをかけた 
全盲のおじさんが 
若者のリュックにつかまり 
地下道に入っていった 

ポケットに手を入れて 
道に佇むぼくの 
目線の先に遠のいてゆく 
ふたりの背中 

 ....
ここさんの服部 剛さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
洗面台の顔_- 服部 剛自由詩6*08-4-4
まぼろしの草原_- 服部 剛自由詩408-3-23
雨夜の信号_- 服部 剛自由詩4*08-3-20
「_鏡_」_- 服部 剛自由詩3*08-3-18
涙ノ星_- 服部 剛自由詩308-3-17
少女のうた_- 服部 剛自由詩308-3-17

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