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なつかしい猫
いつか啼いていた気がする
私だけの思いが影を引いて
路地を今曲がってゆく
そんなに淋しい瞳で
私を見つめないで
やさしく撫でてあげたくなる
さしのべた指先を ....
しずかな時間に光がうまれた
わたしの心に映り形作られるもの
それは木もれ陽 それはうた
あたたかな陽だまりの中で
わたしを見つめるあなたの瞳
どこか遠いその瞳
あなたの眼差しに海が ....
わたしの頭にもやがかかってゆく
わたしの目に霞がかかってゆく
何も考えられず何も見えず
わたしはまはだかで歩こうとする
草がからみつき肌を切り裂くのもかまわずに
風になぶられる髪がど ....
ホリデイ
青空にはためく白い洗濯物
私は音の出ない口笛を吹きながら
遠くに走る車のきらめきを見ていた
いつか見た潮騒のようだとふと思う
あなたはまだ帰って来ない
風が気持ちいいわ 春のよう ....