すべてのおすすめ
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ぼくは所在なく佇む
夜が好きだ
そんなとき
梅雨の終わりの
雨が降っているのもいい
屋根を打つ雨の音
軒を伝う流れの音
樋を落ちる水の音 ....
「ここはどこなんだろう」
と苔むした薮を歩いてると、湿ってすべる。
裸足ではないが靴底にはもう穴があいていて、リストカッターたちのように深く浅くあらゆる皮膚に傷がついている。
透明の液体が世界の ....
きみを、
やさしく殺そう
ゆっくりゆっくり
ナイフを抜いてゆくのだ
I LOVE YOU
という言葉は
何の意味ももたなかった
いいや、ちがう
ぼくが逃げていたのだ
....
街路樹を通りぬけるたび
ドップラー効果が過ぎてゆく
記憶の海
蝉が鳴いている
呼吸する波
蝉が鳴いている
夕方の明るさに
ぼくたちはやがて戸をたてる
蝉 ....
あらゆるまがりかどの公園の
無人のブランコ
ばかみたいにゴミ箱の中身はちらかったまま
カラスが群れる
夜道切り分けて曇り空は進む
ガラス窓が割れて
流線型で情報が流れ込んでくる
ひき ....
神の轍をコピーする
それを魂に貼ってゆく
十字架を背負い
ゴルゴダの丘をゆく
神に同化する
もしくは同苦する
神はなにを喜ばれるのか
いっさいを
神 ....
スナックで知り合えば
たわいもない話をして
エレベーターで送られて
手でも振ればさよならできる
夜の屋上できみと話せば
ケンカでもしなければ
おたがい立ち去れないよ ....
家の近所のファミレスで
ずーっと本を読んでいた
顔を上げるといつのまに
店の外の世はふけて
店内に客はぎっしり
がやがやと賑わっていた
テーブルの間を
小走りする
....
向日葵畑で飛び交う笑顔には
スイカの玉が よく似合う
夏を詠む右手に 夢から抜け出た指輪
七夕に見つめ合う男女に 嫉妬して 花枯らしても意味ないし
数多のホタルを 天の川に放つ
真っ ....
睡り薬の絨毯の上、踊れ踊れよ宵時の神
*……Ink'rose,in close.…↓…★…//…★
虫達の拝みし手々に掠れしレヴィ記の昼
*……Ink'rose,in close.…↓…★…/ ....
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大丈夫?
そう言って母はいつも
額に手をやった
そう言えば額の熱は
手で繋がっている
39度の熱を出した
娘の額は汗ばんで
手を ....
旅先の友を訪ねた
帰りの列車のシートを倒し
ポケットに忍ばせた
ウイスキーの小瓶を一口
喉が焼ける一瞬、
の後に
聞こえて来るのは
我胸に とくん とくん と響く
....
080630
真っ暗な中で
三時間毎に目が醒めて
ぼんやりとする
生き返ったのか
それともまだ眠ったままなのか
活動すべき時は今なのか
それともも ....
ヒロタくん
お元気でいらっしゃいますか
元気もクソもないと怒られそうではあるけどさ
俺には免許がないからさ
時候の挨拶が使えなくってさ
こっちは夏なんだけど
とにかくひどくってさ
....
どうして伝えたいんだろうね
未来は
自分の中にある
それは一瞬
輝いていた星砂、だったから
{ルビ現在=いま}に立っていても
ときどき砂にまぎれて
きらきらと見えてしまう
....
夕べ好きだと
しゃがれている
透明な
ロックンロール
心のなかで
心たちが
みっともないデモ行進
泣くなよ泣くな
オレンジの沿線を
ぽつぽつゆ ....
春が過ぎ
夏来るらし
冷房ガツン
夏が過ぎ
秋来るらし
太っ腹
秋が過ぎ
冬来るらし
ストーブボンと
冬が過ぎ
春来るらし
朧月
降りしきる雨の中で、傘を差し、夜になるのを、待っている、ぼんやりと
{引用=
ぼくはきみにやさしくてほんとにだめですね。
ぼくはきみにやさしくてしょうがないですね ....
オブラート越しの太陽は、微笑むこともなく、泣くこともなく
初夏の陽気だと告げられた皐月上旬
見た目よりもぬるい朝は、パーカーを置きに帰る気力をも奪っていく
パーカーにモッズコートを重ねたゆる ....
悲しみを表す言葉を並べて
悲しみの詩が出来たら
その悲しみは意思をもって
そっと旅立っていく
そんな気がして
僕は少し嬉しくなる
喜びを表す言葉を並べて
....
いざないを一瞥して口先でいなしてしまうあなたの瞳は
目の前のディスプレイより遥か遠くを見ていて
ひどく抽象的な確信を備えた奥の奥で
ごくたまに確信を分けてくれる
そんないつ留ま ....
澄んだ湖に ぽいっ と
石が投げ入れられた
綺麗な水面が崩れるのを
少し切ない気持ちで
見ている
乱れた湖水をしずめるのに
この手のひらは
水になれぬ野蛮
かき回すことなら
....
酸素を吸っているよ
少女が酸素を吸ってるよ
少年も酸素を吸っているよ
酸素を吸ってるよ
酸素を吸っているよ
酸素は どこからくるのだろう
酸素は いつまで ....
オレンジに闇が曳かれ
精神のカルテ
群青に染まる
僕らかけがいのない宙
地球での
それはお話しか
死ぬまで
生きているのか
オレンジに闇が曳かれ ....
書いては消し、
書いては、
消し、
夜 、
に書いた手紙は朝にもういちど読みかえしてみよといいます、
雪は残らずとけてしまった、私は雑 ....
頑張ってない
そんなぼくだって
ほら、
頑張り方がわからない
そんなきみだって
ほら、
生きてる
手だって動くし
感情だって揺れてる
頑張っていない人なんかい ....
きみに語りかけるとき
には
きみに何を伝えたいかのかしか
必要ない
ぼくは
愛しているのだと
伝えるのに
ぼくのきみに対する愛の
大きさについて語る
どこまできみを愛していて ....
僕とあなた。。。
一つ一つ
難問をクリアーにしていこう
一緒に手を繋いで
三歩歩いたのだから
たった
三歩
だけど
一緒に歩こうと決めた
小さな石なら
蹴飛ばして
大きな ....
車に跳ねられ
長時間の手術を終えた後
息子が横たわるベッドの傍らで
涙を堪えながら母は
布団の脇にこぼれた手を
握りしめる
消灯時間を過ぎた夜更けにも
闘いの後の休息に瞳 ....
明るすぎる午前五時のお部屋の中で
動かない時計が微かに鳴いたような気がした
わたしは声もたてずに泣いていて
壊れた人形のように抱かれてる
時も止まりそうなこの部屋で ....
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