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オルゴール火口そばに音ごと流れんとす

ねむりに沢 よこたえて仮に香る肉体

石室の闇に消えゆく滑降痕

月に目を奪われ充血している月

飛ぶなどしてつまさきをこころにのせる

凧 ....
この街を見上げるいつかを歩いている

夕焼けを毛布に焼き付けて夜の火

ハンカチ横切る誰かの頭上を傘で愛す

全ての弦こともなげに切れ黒い目のヴァイオリニスト

星雲を気配として佇む地 ....
砂時計まで辿り着けずに錆びる鼠

誰にも言わない物置静けさ滝の跡

地球かかる空眼底の真空つぶる

肺に泉転移して斧咳き込むたび

故郷を捨てて砂金と蟻を握ったまま

疑う余地をシ ....
少年少女の斜線部 成長のたび減る

針金で縛られた書簡霞に吊るす

コンパスの上半身を他国から見る

栞は砂しかもサハラの貧しい村

魚の形の輪乱すダンスいつか陸へ

火の粉に礼  ....
川辺でグラタン食うソーセージは笹舟で来る

美しい涙に沿って目をさがす

覚えたての言葉で「疲れている」と言う

板立てる音の目覚め深き上海

黒い咳計る無傷のメトロノーム

流れ ....
水際でいきしにくいうつたびおもう

プリンどけて密林の密を吸い上げる

日没とはなんらかの焼却であり点呼

軽石でかかとを削る息ふきこむ

はじめとする蛇の出てきた空腹を

メロン ....
あばらが広がる音木星を抑えきれず

雉逃がして頸動脈を光らせる

きれいな布の折り目からつがいの妻

さながれて時々の口笛で育つ

あと一滴を水筒は滝の如く欲し

リバーシに赤混ぜ ....
降り抜けば雨も積んでやろう

家々々から人々々がゞゞゞゞゞゞ

鵜が羽ばたきをやめ虚空を見つめていた

仮の名は嬲ってあるためよく見えない

雑草に甲羅を着せて森語らず

俎上にい ....
こんこんと水のまま鴨の口から

亜人の腕輪を交換しに行く砂漠のバザー

抹茶薄い皿に永遠に落ちてくる

突如生えた角で広場に十字刻む

火のないところの煙は目印卵を産む

灰色の空 ....
喪でつながる距離を冷たい指先まで這う

クッキーの型から皿へくるしみぬく

盲点へ脳傾けてビー玉吐く

窓に干してあるさそり揺れる殴られて

散らばる石に祈る冥福もあるだろうか

 ....
火の波を挟んで無名の巡査と撃ち合う

花に占いを頼まれて謝る

意識まで跳ね飛ばされて街に着く

頁めくるごとにはっきり血を採られ

刺された腹部からほとばしる林はやく

静かに張 ....
帰りを待ちめきめき蔦めくこと五年

痩せた男くるぶし以外は売り払う

血を引く白い手紙を浮かび上がる女

脳そっくりの汚い雲が頭上にある

城偽りに思い出し多情の発火点

岩が季節 ....
突端優れている庭地下は声だらけ

黄いろい夕方の目的を記しておく

今朝とれた野菜くすくすくすぶる食卓

粉持ち歩く助手自身既に粉の一部

引っ越し終わるまず峠を箱から出し掛ける

 ....
頭を掴まれ続けて朝誰もいない寝室

耳を鳴らす 孤独がそうしたように

茶を淹れて飲んで踊って余命コトリ

みどりと鳴くにはみどりを知らなさすぎて飛行

さえずる器具を指に取り付け空か ....
くちびるで囁く竹林内部の神主

白い粉かぶった故郷に無傷の女体

霊が来るんだ次の次の駅緑地公園

溺れてるみたいでしょう追い風なんです

庫内の傘やがて遺跡の足を濡らす

父ら夜 ....
鬱蒼と茂るポシェットの中身と紐で繋がる

天秤を常に傾ける神だのみ

朝令嬢の笑顔見た窓から銃が引っ込む

信者といた部屋蒸し上がって襖ひらく

虫の色捨て切れず這い回る宿主

シ ....
数千万の草ばかり残る

都市の端くれとして煉瓦を投げつけ一日疲れた腕

死にもの狂いのもの見ずもの忌み

入ってくる遠のいてゆく窓、窓しめて

実家の実写ねじたフィルムにあとあかり
 ....
幼芽杳として育つ樹海は母

不穏な沐浴美女の背に文字かすむ国へ

観客の涙を誘いつつ植樹

あきらめて針山へ川つくるべく

電球ばらまく飛行船ひっつかんで投函

正気のサボテン連ね ....
指伸びるあくまで体の一部として

家賃の上に成り立つ少年おもちゃにし

見知らぬマント誰だ父ではない

石油に濡れた手近所をかたっぱしからはたく

煙や土間の無色夢に見なおも横切り
 ....
山間部は雨ラジオから流れ部屋満たす

付箋ヶ原の風向き無記名逃げ場なし

つづりうつむく母親ノギスにも使える

出荷まつ木片に刷毛を差し向ける

影吊る梁よじ登るついのかわきに

 ....
板突然鏡になり通夜飲み込む

星座を煮る鍋の古さが目にしみる

丘陵で鉄分とりあうあの頃のぼくと

カーブ艶やかなるを組体操がごみの山

疾き馬の毛並み越えかねる朝日

氷解けるご ....
明るくほつれだす端切れ黄泉と見脚部見え

天地間の空室 粒子でチェックアウト

らんたんを提げてまったくあかるい袖

分離帯へ病みかかる木の電飾であるく

花畑を下りた河口でみおくる油 ....
雑多なる手足ここそこ糸を吐く

木組みの台で踊れし彼女の木工ロンド

とびらはずす
 時候の挨拶 叔母が来た

荷姿でグランドピアノを弾くピアニスト

少年の青
連れ込んで
   ....
うわずった声まなびやの真実を話す

苦い骨に顔しかめるべき名を聞くばかり

古墳からひとを見くだすのがお好き

ボールペン立つ夜の柱として次々と

翁の衣をかぶった土砂崩れが町へ

 ....
シャンパンはお風呂に入れて苦いから

欲しければほうらお口で拾いなよ

フェラーリを積んだ工作A’

英国に時計合わせにセバスチャン

深海魚見たいと言ってプロジェクト

大声を聞 ....
屍に悉く空恭しく

夏の水道唾液のぬるさにて

設計図に紛れて一本になる

真夏日に晴れの予報を見て死んだ

弁当と残像を家に置いてきた

返り血を浴びて太陽燃えている

目覚 ....
恐竜の背に乗った彼半笑い

ティラノから逃れるすべが二百円

生き飽きたブラキオサウルス吹いた虹

ストルチオミムスの名前やや忘れ

「花を見ず一億年間生きました」

「骨に歯を通 ....
スプラッタ父が西瓜を鷲づかみ

バケラッタ母がオバQ一気読み

オイ鬼太郎瞬きするってどんなもの

オイ鬼太郎泣いてはいない汗なんじゃ

鬼太郎にニヤリ笑われ汗ぽたり

暑かろう地 ....
きっと死にゆく人の目に非が映り

食べ方を教えてくれれば霞でも

マジシャンのような手付きで爪楊枝

濡れている 傘も記憶も閉じている

腹ペコリ頭ペコリの職探し

ラブホテルの明 ....
誰が湿らせたかご臨終ごっこ

待て落ち着けそいつはほんとに美女なのか

話しだすとつとつとつとつヘリが来る

あ と思うより他のない傷があり

月を打つ音悲しくて水面立つ

「今日 ....
佐々宝砂さんの川柳おすすめリスト(63)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
非ジャクリーンの唾- 黒川排除 ...川柳707-1-9
アンパールルーム- 黒川排除 ...川柳706-12-4
naanaanananaaanaaanaaaaaanaaaa ...- 黒川排除 ...川柳3+06-9-10
結界樹- 黒川排除 ...川柳706-8-31
内部ナイーブ- 黒川排除 ...川柳4+06-8-25
発覚- 黒川排除 ...川柳406-8-18
キャトルミュー- 黒川排除 ...川柳406-8-13
アンドシー- 黒川排除 ...川柳6*06-8-4
ハンマーによる抽出実験- 黒川排除 ...川柳206-6-20
このくれやみ- 黒川排除 ...川柳306-6-11
グリーンランド- 黒川排除 ...川柳406-4-28
合法投棄- 黒川排除 ...川柳2*06-4-19
残業火事- 黒川排除 ...川柳106-4-15
ストレンジャーズギブミーズ- 黒川排除 ...川柳306-4-9
ファンタノイズ- 黒川排除 ...川柳506-4-1
征服- 黒川排除 ...川柳306-3-26
閂釦- 黒川排除 ...川柳406-2-7
なんかおぼえてる- 黒川排除 ...川柳406-2-1
密室密度- 黒川排除 ...川柳306-1-12
付箋ヶ原- 黒川排除 ...川柳306-1-4
*- 黒川排除 ...川柳405-12-26
ここでお別れ- 黒川排除 ...川柳505-12-22
くるうがにくも- 黒川排除 ...川柳305-11-5
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火星の王子様- ヤギ川柳2*05-9-6
- 黒川排除 ...川柳405-8-6
キミノホネサウルス- ヤギ川柳12*05-8-5
vsオバケ- ヤギ川柳7*05-8-3
- 黒川排除 ...川柳405-7-26
- 黒川排除 ...川柳705-7-18

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