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滑り台の上で滑り出せずにいる
後ずさることも出来ずにいる
飛行機が滑り込んでくる
地面すれすれ
空気が摩擦して
夏が濃くなる
毎日を鏡に映してみても
逆さになる他は何も変わらない
....
この頃の空は
随分と遠いみたいで
息遣いもまた遠い
高いビルの天辺からでも まだ
空に穴があいているらしい
遠くない繋がった場所で
風船に針を突立てるみたいに
シューシュー音を立てて ....
夕暮れの寂しさを
ひらりひらりと切り抜ける
たまに当たるけど
ずっとずっとの儀式になってる
夕暮れはどこも一様に夕暮れなので
眩しくなくなった太陽を見つめる振りをして
薄いグレイの天辺 ....
潜り抜ける毎日です
ぎりぎりの所で飛び越えて
ときどき足を踏み外す
そんな時間の流れなので
僕らは包帯代わりに
ほんの少しの嘘で武装して
身をかがめて
ぶつからないように歩くので ....
傘の隙間から覗き込んでみると
まだまだ空は真っ白で
そこだけは変わらないでいてくれるから
いつまでも届くような気分になる
辺り一面に響いた雨音を
傘の裏側で受け止めながら
跳ねる地面の ....
音も無い
そんな雨に出会って
そんな中に
佇んで
包まれて
張り付いた前髪から跳ねる雫も
もう遠くの出来事のようで
霞んでいく風景に
この道はどこへ行くのかと
この私 ....
振り向いた先が
届かない思い出だったなら
胸に少しの痛みを
感じることでしょう
昔のノートを整理していると
ページに挟まってあなたがいました
ピントの合っていないぼやけた横顔でも
....
ある日
届けられた花束は
染められる白だった
昨日見た夢のように
塗ってみようと
絵筆を手にとるけど
色が出てこない
思い出すこともできないまま
走っていたんじゃ
いつか ....