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{引用=わたしはすでに
わたしそのもの}
自ら望み
生まれてきたわけでもなく
自ら選んだ
両親と国と時代でもなく
窓辺に置かれた鉢の
枝葉を広げた小木のように ....
山間を走る電車に乗り
開いた本のなかにいる
良寛さんの
寂しい嘆きを聞いていた
車窓に流れる
杉林の暗闇に
一ヶ所仄かな日溜りがあり
一軒の襤褸い庵に
良寛さんのまぼ ....
亡き人を偲び
酒の机を囲むと何故か
予想外におまけな
一本のビールや
皆の和に
入りたそうな誰かの為に
余分なグラスが運ばれる
皿に盛られたつまみはどれも
....