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水と銀をころがしたらびぃだまになって
予定調和がうつくし過ぎてシケモクに火を点ける
昔日の積雪がこげついた肉をやわらかくして
おみおつけのかおりのようにささやかな音
出窓を押し開けたなら風 ....
潮騒が耳の奥でいつまでも鳴りやまない八月も
半ばを過ぎて
レース糸を通したように陽光が柔らかくなる
ヒグラシもそろそろ日の目を見たくなるだろう


「おまえを必ず守る」なんて言葉を
いと ....
朝焼けが
虹彩から奥を焼く
明らかな
明日に
確信が持てないから
夜を
終わらせずに
朝焼けの夜を
産んだ

ここは
降りる駅を寝過ごしてしまった
風景に似ている
生まれた日 ....
ダイヤモンドが燃えた
白い皮膚で
月が燃えているという
小さな嘘で
笑い飛ばしてしまおうよ
わずかばかりの白い炎が
燃え尽き果ててしまう前に


穴のあいた靴下を
霧雨のより糸で繕 ....
日々はバウムクーヘンを一層ずつ剥がして食べるのに似ている
同心円の中心に近付くにしたがって、綺麗に層を剥がすのが困難になる

土曜日の朝、市営のトレーニングジムに行くとジャンレノそっくり ....
夜毎、彷徨い叫ぶ人々のために
砂漠にはリンゴの木が植えられた
その木には
赤い赤い実がなるという

ごらん、
リンゴの血が滴るのを
あれを苦しみの美という
天球を半ば覆った夕暮れが燃え
肺胞には空気が足りぬ自明の理


お天気予報に言わせれば
あと十五年は夕暮れらしい
結局は息の仕方も忘れちまったし、
吸うなら吸うで煙草があるから
ど ....
『食べられません』のラベルを貼り続けました。
あらゆる無生物に。
よくよく考えてみれば、
生きるというのはたったそれだけのことでした。

樹氷の白にくるまれながら、
ぼくがぼくの姿 ....
しじまというよりしじみの合間に
退屈が席巻する
それはまるで石鹸のように泡立って
老廃物に似た哀しみを
界面活性化させる
テレビなんぞを流してみても
太平洋の海面に渦潮が巻くわけじゃない
 ....
僕らは秩序の形而上に生を受け
混沌の形而下にその雫を埋めていく


ねぇ
いったい
何度生まれ変わったら
猫にしてくれるの
日だまりの神様
おしえて


財布とケータイ ....
佐々木妖精さんのしろうさんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水銀- しろう自由詩3+*09-3-7
八月のフラグメント- しろう自由詩5*08-8-21
カリカチュア・『シンメトリカルアトラス』- しろう自由詩608-8-16
炭素の道程- しろう自由詩508-5-28
テーゼ×アンチテーゼ=バウムクーヘン- しろう自由詩208-2-29
砂漠のリンゴ- しろう自由詩208-1-30
果てしないわけでもなく夕暮れ- しろう自由詩3*07-12-19
積雪の手紙- しろう自由詩207-12-8
渦を巻いてみせろよ- しろう自由詩307-11-27
ケイオスのうた- しろう自由詩307-11-12

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