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見知らぬ国土に降る雨に
静かに碇を下ろし
羽ばたき続けた海岸線に
音もなく見下ろしたあの井戸はもうない
いのちを前にして
ねむることの素朴さを語っている
おまえを愛し
おまえに欲情してい ....
時が 煉瓦のように
積まれていく
臨界に達したら
この窮屈で鬱陶しい街も
木ッ端微塵 吹き飛ぶ
わたしはもうとっくに不在しているのに
街だけが存在しているのは
なんとも 気持ちが悪い
....
手に負えない重さ
月明かりに映えるシーツに残るわずかな質量
コーンフレークと牛乳の朝
時間が白い霧となって降っているね
透き通ったグラスは
飛び散ろうとするあなたをゆったりと受け止め
....
淋しさをポケットいっぱい詰め込んで
ひとりきりの夜を歩こう
いつかわたしも永遠になれるだろうか
かつてわたしが 光の一部であったように
わたしは沈黙のほうにある
とすると
沈黙は詩のほ ....
わたしは わたしのふしくれた手で
ちっちゃな墓をつくる
アラビアじゅうの香料をふりかけても
消えない前科が わたしにはある
一篇の詩をつくるのに
殺してきたあまたの言葉
本当のことを書こう ....