哀しみをうたにしたいのだけど、
感情は言葉になる前に溶解して、
つるりと喉の奥へ消えていったよ
哀しみはどうにか優しくなろうとしていたのか
最後にスープのような、甘い味がした
誰 ....
郵便番号もわからない
気だるく光る朝の太陽
トンネルの中で輝き続ける
あのオレンヂ色の光の方が綺麗だと思った
星に願いをかけた事は無いと思う
目を閉じて夢を見る事は何度かあった
珈琲に ....
そのまま
そのまま
歩いていなよ
ぼくは止めやしないから
そのまま
そのまま
泣いてもいいよ
ぼくは貰い泣きしないから
そのまま
そのまま
笑ってほしい
ぼくは惑 ....
振り返ってみれば
いくつもの名場面が
風のように流れていました
初恋の別れ路には
薄紅のソメイヨシノが
咲き乱れておりました
老いて衰えた脳のフィルムは
青い春の余 ....
雨の午前の小さな部屋で
バッハを何回も繰り返し聴く
嬉しくもなく悲しくもなく
からっぽの心がチェロの音律を飲み干していく
さあてね
行かなくちゃね
誰にも会わなくてもいい時間と ....
真夜中に、
嵐の音が怖くて目を閉じたジーナ
だけど嵐の音じゃなかったみたい
目を閉じている間に、
季節が変わってしまって
途方に暮れてる小さなジーナ
ふれる ....
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