1)
そのあとは
熱きシャワーを顔に受く
髪にまつはる潮の匂ひよ

 (折角の日曜を磯釣で潰すなんてあのバカ男!許さない!)


2)
いざゆけよ
バージェス{ルビ頁 ....
砂時計Gに従い落ちていく
時の流れが優しく積もる


緩やかに流れる時に棹さして
豊かに育て伸びゆく心


刻々と過ぎゆく時は戻らない
カタチなきもの手には掴めぬ
ミキサーじゃないか まるでミキサーじゃないか
この世は俺の頭の中をかき回す
それでどんなジュースを作るんだ?
きっと体には良くないぜ いやもう体も心もどうしようもなく不健康
コーラよりもお茶が ....
つらつらつらと
したためるように降りますので
真夜中、
ふとんの中より失礼して、私は両の耳で静かに拝見いたしました

お手紙は
窓や庭の木木いっぱいに長々と書かれてありますようで
これは ....
レモン油にうたれ
泳ぎぬける頬白鮫
少年とケンカした後のように
胸の痛みを背で弾く

時には表情をくずせばいい
恥ずかしい格好で
私が下から足でこづいてあげる

知らない 
    ....
もっと
高く 高く
宇宙まで
真夜中に未だ帰り来ぬ君がため
 敷きし布団の寒さ寂しき


桃色に未だ遥けき桜木の
 したたる緑を君と歩まん


夜の湖に照りぬ灯りの瞬きと
 あなたの瞳の星の輝き


夏過ぎ ....
 かえってしまった

温めることは出来ないと思う
キスも
もたれかかることも

ただ、匂いだけは忘れないし
変わらずにあるのだと思う





側にいること、
今夜が一番 ....
男の子の書くロマンと
女の子の書く優しさを
足して二で割ったものが

僕の物になればいいと思う
其れがシーサイドアクアの香りなら
なおいいと思う



文学小僧にしか解らない話と
 ....
*
窓辺に置いた椅子の背のあたりから
沈黙が広がっていく
雨の予感がゆるやかに部屋を満たし
そしてひとつの声がおわった

山腹の地下駅は深いトンネルの底にある
プラットフォームに降り立つ ....
週末の疲れの中、何をか語らん

空色のクレヨンで

跳ねる電子音の隙間を埋めていく

その中には雑踏で

息つぎしているダイバーがいる

揺れ  動き  波  流れ  全身が 
 ....
ゆっくりと水位が下がる速さで
湯船の底に
夜がすいこまれていく
排水溝を通り抜けた夜が
ひんやりと
海まで流れて
水面で
光とすれ違った。

その
速度を捕まえて
ポケットに ....
「幸せな夢を見たわ。それは、とてもとても幸せな夢」


幸せな、夢よ。
私は何もない世界でたった独りぼっち。
何かを叫んでも声にならない。だって訴えかける人がいないもの。
耳をすましても何 ....
雪のないアスファルト踏む嬉しさに駆け出して跳躍 春が好き


こりこりと先のほうから順番にリズムとられる 竹の子が好き


{ルビ冷酒=ひやざけ}と桜とおにぎりがあればふわりと楽しい 御花 ....
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