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プール前の花壇に
コスモスを見つけて喜んでいた そのくせ
君は、緑色のため池に沈んだ季節を
あまりに切なげに指す
わかってる
君も、僕と同じ色が好きなんだろう
空のいろ、でもなく ....
切符を握った手が濡れてきたから
てのひらを上に向けて解放してやった
そうしたら切符は川になって
行き先はすっかり見えなくなっていた
川は
僕だけが感じる速度で流れ
薬指、から滝 ....
かそけき風の香音(かのん)を連れて
秋宵の橋を渡る
あふれる水の数を
わたしはしらない
契る言葉の薄紙
序(ついで)を忘れた指先で鶴を折る ....
月の瞳に
海が映るのか
海の鏡に
月が潤むのか
旅立ちはいつだって
こんな夜の、ブルー
マストを背にした
ひとつひとつの心に
青はなにを
語りかけるのだろう
....