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魚が手紙のようなものをくわえたまま
道の真ん中で力尽きているのを
少年は見つけました
水を泳ぐ魚にとって
ポストはあまりに遠かったのでしょう
少年は手紙のようなものを
代わりに投函しました ....
数学者は
0より小さい100の存在について考えながら
歯を磨き
大学前の坂道を登り
故郷の母親に手紙を書きます
今日は
0より小さい100の存在を確認するため
のみ市で
中 ....
時計が遅れたり
進んだりするのを気にする人は
何よりも時間の大切さを
知っている人です
けれど
時計には時計のペースがあることを
忘れないでほしい
など
ホームの水飲み場で
あな ....
ひつじが鳴いていた
ひまわりが咲いていた
人がいた 好きだった
目を閉じる
陽だまりのなか
明日なら
死んでも良かった
女は
胎内に新しい生命を宿したら
「母親」になるというのに
男は
新しい生命が誕生してから
「父親」になる権利を得る
のだろうか
それは
目の前に細く頼りない道が一本
....
あまりの暑さにクーラーをつける
よほど暑かったのだろう
いろいろな動物たちが家に集まりはじめ
またたくまにいっぱいになった
長い部位をもっている動物はそれをたたんだ
肉食動物は捕 ....
日曜日の午後六時三十分
サザエでございます、で始まる「サザエさん」
に新しいキャラクターが登場した
裏のおじいさんの家に下宿することとなった
私立大学生のスベスベマンジュウガニ
これから、ど ....
君が積木など買ってくるものだから
僕らは積木遊びをするしかなかった
家をつくって
壊し
城をつくって
壊し
他につくるものなど知らない僕らは
やがて一つ一つを並べ
街をつくり始 ....
ニュージーランドにいるキウィという鳥は
羽がすっかり退化してしまっていて
空を飛ぶことができない
夜行性のその鳥は
夜になると木の穴の中などから出てきて
えさを探す
もちろん飛ぶことが ....
「うみ」
と書けば
白い波が寄せて返し
「そら」
と書けば
どこもでも青く
「もり」
と書けば
木々が香り
「とり」
と書けば
それは翼をもって飛びまわり
「ま ....
駅前で冷蔵庫が名刺を配っていた
私も一枚欲しくて列に並ぶ
冷蔵庫の中が無性に見たくなって
ドアを開けようとすると
少しムッとしたみたい
ガサガサ音をさせる
もらった名刺には冷蔵 ....
虫歯が痛んだので歯医者に行った
虫歯を治してください
口をあんがあと開けたのはいいけれど
白衣を着たおじさんに
ここは目医者ですと言われてしまった
仕方なく
僕は自動車の整備工であ ....
ねえ、雨
+
音
+
遠い
+
いつも
+
記憶
+
遠い
+
ねえ、雨
+
崩れる?
+
崩れない ....
1.
顔を洗って髭を剃ると
私の顔は鏡の中にあった
洗面所の窓
その外にはいつも外があって
夜がまだ薄っすらと残っている
貞淑なやす子は朝食の後片付けをしている
今までの毎朝 ....
夏痩せしたみたい
はり金が差し出す腕は確かに細くて
どこまでが腕でどこからが腕なのか
わからないままに、痩せたね、とさすると
そこはこめかみよ
拗ねたふりをする
食卓には温めたロー ....
つきのいし.さんのたもつさんおすすめリスト
(75)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
童話(手紙)
-
たもつ
自由詩
24*
04-7-27
童話(春告鳥)
-
たもつ
自由詩
13
04-7-25
童話(午後、水飲み場で)
-
たもつ
自由詩
21
04-7-22
ひねもす
-
たもつ
自由詩
30*
04-7-3
入学式前夜
-
たもつ
自由詩
35*
04-6-28
すべてのものへ
-
たもつ
自由詩
32
04-5-26
スベスベマンジュウガニ饅頭
-
たもつ
自由詩
13*
04-5-13
朝のこない団地
-
たもつ
自由詩
23
04-1-6
夜に走る
-
たもつ
自由詩
6
03-9-24
「___」に言葉を入れてみろ
-
たもつ
自由詩
32
03-9-17
生きていくこと
-
たもつ
自由詩
10
03-7-23
素敵なこと
-
たもつ
自由詩
13
03-7-14
雨
-
たもつ
自由詩
7
03-7-11
時代
-
たもつ
自由詩
17
03-7-11
週末の過ごし方
-
たもつ
自由詩
9
03-5-14
1
2
3
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