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幼い子供達が無差別に殺されたニュースを見て
悲しい顔をした君が
部屋に迷い込んだ小さな虫を
すかさず叩き潰した
それは
ためらいのない無意識な行為で
憎しみも悲しみもない
何気ない行 ....
犯した過ち数知れず
されど今更如何にもならぬ
二度と過ち繰り返すまい
幾度と自戒し
新しき日々を積み重ぬ
歴史の破片を背びれに纏い
化石のように 魚が眠っている
捏ねまわした岩彩を
私は疑問符と一緒に 魚に重ねていく
…それはいつから?
…餌は食べるのですか?
問 ....
冷たい人ね、と
言われた彼女を
それなら
と、
温めてあげました
優しい人とはほど遠く
弱い人になっていました
おかあさんが
いないそうです
欲しかったものを
手に入れ ....
やさしいひとが
笑えない世の中で
山河に吠えている
一体何と戦っているんだ
それでも
もっとやさしいひとが
壊れた土手を
直している
{引用=「即興 ....
雨に吸い取られるように
街から見上げると
あしもとの同心円は
忘れてしまう
私ではないあちこちを中心に
広がる波紋の重なりで
まちは夏の終わりに濡れて
遠い港の潮臭いしぶきまで
思い起 ....
{引用=
事実、失われたものたちが/こどもみたいなことを
眉間に集束して、にこやかに手を振っている/窓際に並べ合って、トランプしている
夏の蜃気楼に酔った、寂しさの群れが/失 ....
一日の終わりを影の長さが教えてくれる
ため息捨てて家路を急げば
坂の上に君がいる
ねぇ君
ずっと一緒に居てくれないか
多くの物は望めないけど
君の寝息を数えていたい ....
この世界に殺されてはいけない
殺された自らの亡骸は
負け犬を見る様な目つきで
見られるからだ
世界は強大な狂気の塊
殺された自らの亡骸は
音も立てずに廃水の海へと
放り込まれ ....
私達は
狭い空の鷹
傍若無人に翼を広げ
疎む声は聴こえない
私達は
晴れた日の雷
平穏無事を突然壊し
嘆く声は聴こえない
私達は
樹林の中の焔
湖の厚い雲影
白い壁の ....
空よりは高くはない
ただ、
この丘から見える景色をながめている
「素直にしているの?」
「凛としているの?」
そんな問いかけは
この宙に、あてもなく溶けていく
....
骨だけになったさかなのように
あいつらはしんでる
疲れちゃって ねえ
なんもないの ねえ
気づいちゃったの?
わかってるの?
細胞が分裂
小刻みに震えるからだ
あたま 割れ ....