すべてのおすすめ
白鷺の羽音の通り過ぎるその、揺らぎ
一面の青葉、その遠くで駆ける声、という声
ここにきて姉は心から、静かに千切れてしまった
さあ行こう、にも飛ぶための脚は足りず
退こうにも継ぎ足す、言葉も無く ....
遮らない丘
ひとつを声に出してみれば
心音
と、一日の間で生れ落ちていくもののような
確かな揺らぎを伴った答えが
僕らの間には流れ込んでいる
広い、広い丘
両手を広げれば満ち足りていくよ ....
雨の、話など誰もしていないのに
空が溶けてきたねとあなたが言う
気が付けば隣で誰かが溶け始めていて
手紙に残された文字が一人、笑っている

手のひらは繋ぐためにあって
思えばそんな場所ばか ....
思いのほか簡潔な物語の夢が
字幕付きで流れていくのを見送って
目が覚める
昨夜の手紙はまだ届かないようで
筆の跡は今日も乾かない

ささやかな足音で
捨てに行きます
思い出に引っ掛った ....
人は夜に音になって
躓かない程度に囁き合うらしい


朝が夜に向かうように
ページを手繰り寄せる
薄い絵の具を
筆の先で伸ばすように心音を
澄ませていく
夢を見る、ことを覚えてからは ....
もう一度、始まるのです
そう言って眠り落ちる人
危なくはないですか
休みたくは、ないですか
瞼の裏側の静かな暗闇で
一人で旅に出るそうです
朝までには戻るから、と
その人は


積 ....
玄関のドアを引く
駆け込むようにして進入してくる朝は
少しだけ暗い白
今日も天辺まで積み上がった世界で
濡れたままの人たちが歩いていく

傘を忘れたわけでもなく
濡れることに気付かないわ ....
やがて、それはゆっくりと始まる

誰も気付かない視点の高さ
から、夜は上昇していく
もう僕らは沈み込んでいる歩幅
もがくよりも深く落ち着いたリズム
呼吸はあちこちで燻っていて
平面に広げ ....
空を

どこまでも飛んでみるということを
振り返った視線の、端のほうの夢の中
ほんの少しの香りで、漂っている

今、この辺りで



いつのまにか、梯子がなくなっている
あの木の ....
藤丘 香子さんの霜天さんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
今も遠くの風が吹いている- 霜天自由詩607-7-16
駆ける丘- 霜天自由詩807-6-29
親和する朝、の- 霜天自由詩907-6-4
公園- 霜天自由詩207-5-24
人は夜に音になって- 霜天自由詩1705-11-25
午前一時の人- 霜天自由詩1305-10-1
雨が積もると- 霜天自由詩1205-6-20
遠浅の日々- 霜天自由詩1505-5-25
いつか、忘れるという日のことを- 霜天自由詩1605-2-13

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する