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ぼくは
命を惜しんでいる
まだ
愛していないものが
視界の端々や
夢の隅々に
在るから
小さな約束をして
鳴いて亡くす蜩の生涯
たった一匹の虫の声よりも
気高い歌を
ぼくは
....
(愛、
愛っていうんだね)
もしもわたしが
翼のない鳥に
生まれていたら
いろんな悲しみを
もっと上手に
愛せたかしら
....
足りないものが多すぎて
失くしたものが多すぎて
僕には分からないんだ
*
急に空が晴れて
そう思ったら曇って
変な天気が続いているよ
....
レコォドの針がぐるぐると巡回する
たちまちこの部屋に横溢する
とめどない狂おしい優しい旋律
作者不明の名曲だ
長い瞬きの後で
果てしない音の海に
ダイヴする
息もできない
雨のよう ....