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そらの藍に背中を押されて
家路をたどるころ
夕餉の細い煙が
むんと鼻先に迫る 
白い炊きたての匂い に
立ちすくむ
かきむしられるこころ 
そして行き着くのは


誰かに会わなくて ....
空を
見上げようともしない、君の
泣きはらした頬の ぬくもり が
染みる

舌足らずな恋は
時を止めるすべも知らず
いたずらに季節ばかりがすぎて
最後の秋

西日を受けた
一面の ....
夏の終わりの河原は
餌付けされて、もはや野生とは呼べない鴨たちの
小競り合いを眺める人、も まばらで
あなたは
鴨と
餌をまくジャージ姿の老人を眺めて
微笑んでいた
すこし曲がったそ ....
藤丘 香子さんの松嶋慶子さんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕餉の寂寥- 松嶋慶子自由詩7*06-9-21
狗尾草のころ- 松嶋慶子自由詩10*06-9-13
焼き付ける- 松嶋慶子自由詩12*06-9-10

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