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ディスプレイされた
高価なネズミのような
まだあどけないヴァネッサ・パラディの
コンパクト・ディスクの横で
二十八歳のアリサは
アイスピックで自分のこめかみを貫いた


死に塗　.... 甘ったるい香りが行き惑う
薄暗い通りで路上にしがみついて
行き合わせた奴らに悪態を吐いていたんだろう
すれ違うだけの相手なら溜め込むようなことはないから
少なくとも、仕掛けた方の胸　.... お前の独りよがりな情熱が俺の精神に水を差したので
俺はお前の存在を心から消し去ることに決めたんだ
くるぶしのあたりの身に覚えのない引っかき傷みたいに
いつの間にか消え　.... すべてが優しい歌のようで
すべてが明るいあこがれで
おまえらはまるで夢のようだ
洗おうともしない穢れに蓋をして白く塗り潰す


街中の繁華街の
何か　.... 吐こうとした言葉はすべて懐に隠して、手元で何度となく弄んできたようなものばかりを並べて、それを予防線と呼ぶことにしてなんだか満足した、申し訳なさを匂わせるみたいに段階的に光度を落として　.... クリアブルーのスカイの中に融けてゆく影、背中に置手紙は無く
風に混じる最後の言葉も無かった

黒い刃物の様な
羽を広げたカラス、ある種の領域を制定するみたいに
いくつかのリングを　.... 擦り切れたのはお前の身体かい？
ガーデンチェアに腰を下ろして
さりげなく窺う悪しきもの
あいつの目線からは下水道の臭いがする
腐臭じゃない、脳内で渦巻く…たくらみがどうしようもなく　.... 湿気た
非常に湿気た
暗い
地下室の夜に
海底の死体の
くぐもった声が聞こえる
最後に沈んだ船の
偽のいかりに阻まれて
どれだけ腐っても
膨れても
浮上出来ず
深海魚の好　.... 雨の名残は道の脇だけ
夏の名残は枯れた茎だけ
出した手紙の返信気にして
閉じたまぶたに弱気が群れる


携帯電話をいじくっていると
未整理のアドレスで肩が凝る
慣れた名前を　....

長谷川智子さんのホロウ・シカエルボクさんおすすめリスト（9）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
死後硬直の夢	- ホロウ・ ...	自由詩	2*	21-4-11
夜歩く死体と色眼鏡（そしてやがて来るクライマックス）	- ホロウ・ ...	自由詩	2*	09-3-28
シェリフ、嘘っぱちの銃を	- ホロウ・ ...	自由詩	3*	09-3-2
定置漂流	- ホロウ・ ...	自由詩	6*	08-11-29
ナイフ	- ホロウ・ ...	自由詩	2*	08-11-2
休日	- ホロウ・ ...	自由詩	3*	08-10-26
目線にいちいちイラついたりなんかしても	- ホロウ・ ...	自由詩	3*	08-8-16
地下室の水死体	- ホロウ・ ...	自由詩	2*	08-7-22
ごらんよ、呆れかえるぐらいあざやかな朝じゃないか	- ホロウ・ ...	自由詩	16*	07-10-20

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