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初老の母ちゃんを乗せた 
旅客機は 
赤ちゃんを産んで間もない 
姉がいる富山を目指し 
羽田空港の滑走路から 
大空へ 
飛んでいった 

定年をとうに過ぎた親父は 
警備の泊まり ....
「 いってきます 」 

顔を覆う白い布を手に取り 
もう瞳を開くことのない 
祖母のきれいな顔に 
一言を告げてから 
玄関のドアを開き
七里ヶ浜へと続く 
散歩日和の道を歩く 
 ....
どうやら僕は
今迄の思い出を 
大事にしすぎたようだ 

部屋の中は 
まだ終えてない宿題みたいな 
山積みの本  

ポケットの中は 
札は無くともささやかな記念日の ....
彼はいつも、四つ足を 
ぴたりと大地につけている。 

一体何が本当に 
天から彼に 
与えられたものなのか 

ぢっと開いた丸い目で 
夜の{ルビ静寂=しじま}を見抜く 
蛙のよう ....
「免許を取るには、年齢位の金がかかる」 

誰かさんが言ってた通り 
33歳にして33万という金を 
母ちゃんは惜しげもなく貸してくれた 

二俣川で筆記試験に受かり 
初めて免許を手に ....
食事を始めた 
一口目に 
山盛りポテトフライの皿の 
隅っこにのせられた 
パセリを食べる 


噛み切れない小さい葉達が、苦かった。 


今日も世界の
あちらこちらの食卓で ....
「オクターブ」という 
ぼくの素敵な詩友の本 

表紙を照らす 
オレンジの陽だまりが 
不思議な熱で 
夏風邪に冷えたぼくを 
温める 


頁を開くと、追悼詩。 


若 ....
家の近所のファミレスで 
ずーっと本を読んでいた 

顔を上げるといつのまに 
店の外の世はふけて 
店内に客はぎっしり 
がやがやと賑わっていた 

テーブルの間を
小走りする 
 ....
輪郭のゆがんだ 
{ルビ朧=おぼろ}月の見守る 
灰色の夜の家々 

屋根に置かれた 
{ルビ梯子=はしご}の頂に危うく腰かけ 
{ルビ襤褸=ぼろ}着を纏う煙突掃除の少年 

ほっぺた ....
酩酊の夜道で仰ぐ空の 
遥かに滲むあの星宛に 
一篇の{ルビ詩=うた}を僕は綴ろう 


( ruru ri lala
  lala ri ruru ) 


いつか星になった日  ....
もし過去というものに 
{ルビ遡=さかのぼ}れるなら 
初めて母の胎を出た 
あの誕生の日に還ろう 

まぶねに寝かされた 
幼子のまんま 
理由も無く 
天に向かって泣き叫ぼう 
 ....
お返事を、とても嬉しく読みました。 
君の日記で薔薇の写真を見た時、 

「 あ・・・にてる・・・ 」

と思ったのでした。 
出逢う花ともかけがえのない「縁」が 
あるのかも ....
誰かの投げたボールが 
もしも飛んで来たならば 
投げ返すよりも 
よけましょう 

( いずれ背後に、ボールは消える ) 

誰かの投げたボールが 
もしもよけきれなかったら 
胸 ....
息を吸うては、吐き 

息を吸うては、吐き 

ヘッドフォンで塞いだ 
左右の耳に流れる
素晴らしいメロディ 

( 魂 )の、充電。 

自らもうたいながら 
日常へ踏み出す、 ....
カメラのレンズの向こう側 

(フラッシュの光る瞬間) 

やがてすべての人々は 
家族も友も恋人も-------- 
昔のままに時間を止めた 
一枚の写真に納まり 
見知らぬ未来の誰 ....
「ひでぶ!あべし!あちゃちゃちゃちゃあ!」 

歌舞伎町のライブハウスで 
登場した幕間詩人の 
雄叫びを聞いた翌日 

職場への道を歩いていると 
古びた赤いポストの下に 
「北斗の ....
春雨の降る午後 
私は一人傘を差し 
無数の蕾が開き始める 
桜並木の道を往く 

三っつ目の信号を曲がり 
学校に沿う坂を下ると 
傘を差す 
君の母が立っており 
喪服の私は頭を ....
コンクリートの壁に囲まれた 
独房のような病室のベッドの上
路上に倒れていた男の 
ふくらはぎに密集して肉を喰う
すべての虫を布で拭き取る 
白い服の老婆 

「 マザー・・・  
  ....
スタンドの明かり一つ 
扇風機の音が聞こえる部屋 
木目の壁に映る 
後ろ姿の影は 
黙って首を振り続ける 

明日 
どんなに騒ぐ人がいようと 
やる気の無い人がいようと 
ぼくは ....
 皆さまおはようございます。昨夜のBen's Cafeの夜を
共につくってくれた皆さまは、今頃それぞれの日常に戻っているこ
とでしょう。僕は先ほど鎌倉の自宅に戻りました。 

 今日はなんだか ....
長谷川智子さんの服部 剛さんおすすめリスト(20)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
幸福の食卓_- 服部 剛自由詩1809-4-3
海に還った祖母に捧ぐ_- 服部 剛自由詩3509-1-24
Freedom_Song_- 服部 剛自由詩32*08-9-22
石ノ蛙_- 服部 剛自由詩1008-9-10
免許を取れた日_- 服部 剛自由詩27+*08-8-26
パセリ達_- 服部 剛自由詩1708-8-12
ジムノペディ_- 服部 剛自由詩10*08-8-12
ハンバーグの誘惑_- 服部 剛自由詩7*08-7-6
煙突掃除の少年_- 服部 剛自由詩4*08-6-29
星の言葉- 服部 剛自由詩408-6-29
誕生の日_- 服部 剛自由詩3+08-6-26
薔薇に捧ぐ恋文_- 服部 剛自由詩108-6-5
応援詩_- 服部 剛自由詩408-6-5
愛について_〜贖罪の人〜- 服部 剛自由詩3*08-6-4
献花_- 服部 剛自由詩408-5-12
ケンシロウの行方_- 服部 剛自由詩7*08-4-24
春雨の午後_- 服部 剛自由詩18*08-3-24
天使の人形_- 服部 剛自由詩5*07-9-23
扇風機_- 服部 剛自由詩407-8-13
「Ben's_Cafe・ぽえとりー劇場」に集まる皆様へ_〜感 ...- 服部 剛散文(批評 ...507-2-19

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