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鳥を越えやがて止む雪咽に剣
融雪も乳牛もただ濁りゆく
区切りから区切りへ曲がる午後の音
何も得ず何も失くさぬ冬木立
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五月雨や透明な死者ばかり過ぎ
夕立や此の世のはずれに独りをり
雨上がりぼくらの好きな空の波
ぎいという音も絶えたる冬日かな
ありし日の浄土の園で蓮根掘り
山葡萄ボージョレヌーボォになれはせず
生るもののない畑に散る冬紅葉
薔薇喰へば詩人
悔やみきれぬ漆黒の髪長し
萩散る恋散る
満腹猫の小憎らしさよ
雲間を逃げるホワイトジーンズ
欲しいものは淫らなギター
まばたきする度に薔薇
片 ....
性愛を投げ捨てるべし春の闇
「うち」という呼称は鳴るか水仙花
梅の花咲き極まりて白き肌
その胸に紅梅の咲く夜を知る
春のバス満員なれば風強し
ただひとつ桜が咲きて汁き夜
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