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長い長い、ゆめが落下して
重さを忘れたわたしは、大きな幹の鼓動を聴いている
その音と音のリズムが春の速度と似ていて
甘い甘い、きみも落下する
そこらじゅうに溢れているのは、
多分、今年の
....
音符が遊ぶようにして電線をくぐり
時折、絡まってはファルセットになる
美しく奏でるための
言葉たちは、そうしていつも
行き先を探していて
夜、は手招きをはじめる
屋根、そのオクター ....
ふゆの匂いがする
ほわり、
冬のお喋りをしよう
たくさんのきらきらするものが
眠たそうに待っているのは、きみの春
あの頃の小さな息吹が
ほわり、と手さぐりしながら
追いかけてくる ....
舞う、
それは、かすかに穏やかで
重力と風をさらう
そして、アスファルトへと帰るまで
溶けては消え、溶けては、
あたりは、
そうそうと時をつなげている、師走
風を分けて走 ....
昨日見た夢を思い出せなくて
描きかけた画用紙を白紙にした
ひどくのどが渇く
あなたの輪郭が霞むころ
部屋に残った器は
あなたのかたちをふちどったりするから
急いで水を注いだ
....
立ちすくんだ私の頬を
ゆっくりとつたう
何かが、わからなくて
くわぁっと声が漏れる
※
あなたの電話の声は、
どこか戸惑いの輪郭を描く
触れることのない寂 ....
秋を潤わす金色の木立は
この時季、配色に惑うのです
茜色に染まった夕陽は
黄熟した稲穂を金色に光らせ
時を刻む砂時計に全てを託した
ざわめきと胸の鼓動は止まらない
....
ドクンドクンと
音がして
ゆらゆら この身を
光らす羊水
私の中の躍動は
彼女の鼓動と
重なる夢を見続ける
広大な青空は
昔、海だったことを
思い出し ....