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幾世紀もの家族がつながった半島の先端
岬はいつもそこにあって
空と海の高さを測り 
見知らぬ明日の水平線を描いてきた
海を渉る鳥たちのために
半島に帰る人びとのために


灯りの落ちた ....
 わがままなあなたのReは愛しても
 まだ足りないと盗みいるひと


雨の夜は朝がこないとテレビのなかの猫たち
雨でも散歩はできるよね、と
傍らのちいさな犬はぽつり
おやすみが言えなくな ....
空いてます
ぼくのとなり

とても広くて
あなたのわがままはすべて叶います
来ませんか
ぼくのとなりへ

ちょっと高くてこわいし
階段もないけど
その右手も 左手も
ぼくに差しの ....
八月
隙間のない日差しが街を埋めつくして息をとめた地上
の生きものたちは白い化石になるだろうか

昼下がりの昆虫のように日差しを避けて地下に逃れた
人びとの背にうっすら
あの日の地核の影が ....
 暑中お見舞い申し上げます。   たま



 地下鉄

地下鉄はまっすぐ走るものだと思っていた
車体が傾いてとなりの女の顔が急に近づいた
ね、 複雑でしょ・・
耳元の吐息はいつも体 ....
この街に雨なんていらなかったはずなのに
梅雨が来たからってだれひとり喜ぶ術もなかったのに


転ぶようにして降りる戸越公園駅のみじかいホームは
いつも苦手だった
ドアカットがなかったころの ....
あとかたもなく崩れゆく遠い果実を見つめている

Hのしろい指がりんごの皮をむく
どこまでも切れることなくつづく紅い航跡はこの星を
ひと回りしてわたしのからだのやわらかい節々にから
みつく
 ....
階段の灯りをLED電球に交換した
ちょっと薄暗いけど

四万時間の寿命だという
居間から二階の寝室まで
三十秒あれば昇りきるとして
電卓をたたいてみた
五十年は切れることはなかった
ぼ ....
手のひらの小窓にあなたから写真がとどく。


風にあおられた火が波のように打ち寄せる深い
闇のなかにわたしたちが暮らす岸辺があるみた
いですね。
怖くもあり、それが真実の勇気であるようにも ....
砂木さんのたまさんおすすめリスト(39)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
午後の枕木- たま自由詩28*11-9-22
夢猫- たま自由詩27*11-9-14
- たま自由詩37*11-8-28
午後の化石- たま自由詩24*11-7-26
詰め合せお中元セット- たま自由詩30*11-7-7
午後の雨脚- たま自由詩20*11-6-17
午後の果実- たま自由詩23*11-6-8
あどけない話- たま自由詩21*11-4-18
潮の岬__2011- たま自由詩23*11-2-28

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