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うたた寝から目覚めた
午前五時
/熱い湯を注ぎ忘れたカップのなか/コーヒー豆と砂糖が溶けていた‥
‥僕は生きているのでしょうか
それとも
息をしているだけなのでしょうか
朝刊 ....
奥深い森のなか
大蛇のような泥の河を下り
僕が猿の真似をする
ヤノマミがそれを見て笑う
彼らはよく知っている
人間がそのむかし猿の王者であったということを
僕は踊る。覚えた ....
※
「あの‥突然ですが、ボロクソな恋を綴るこの惨めな男の詩は 改訂を繰り返し ながら継ぎ足されてゆく気配です
予め お断りしておきます 。」
俺がリリーに夢中になったのはもうか ....
野分も過ぎれば
盆水は枯れ
鬼灯なる火祭り朧
無月に揺れた
石蕗が送り火
窓/渋柿に染まり
偲ぶ風花
季節は移ろい
滞るままに
連おもう携帯の
いつか
あの山の ....
具象抽象或いは送話
そして叙情
もうあなたに呼び掛けるのは止めよう
ことばに頼らない詩
いま 宇宙に語りかける
新たな結晶の始まり
わたしだけの ことばを
まるで鏡のように人のこころをさまよいながらわたしは包まれている
海岸線を
どこまでも
きみと青いプリズム
昼間なにもないような顔していつもはぐらかすのは
潮風に寄り添いながらあなた ....
岩場の上から禿鷹が笑ってぃやがる
(それみろ‥空ばかり見るから皆からはぐれちまったろう)
と
情けない
このぼろぼろな今の俺を見てくれよ
ただ野うさぎを追いかけてりゃよかった ....
アスファルト
通りすぎた
西風に
砂は覚えている
眠る
この夏の足跡
輝いた
ピーチパラソル
君がひとつ大人になれば
またおいでよ
と
ささやきながら
....
なにも考えることがないのです
いつになったら呼ばれるかなんて
こうして座ったまま
わからなくていい
十字路に
重ねられる四角い箱
白い壁の染み
隔絶されたハピネス
大脳が歩い ....
苦い思い出を語れというのならその昔
廃材置き場になっていた広い空き地の泥水路に丸太の橋が架かっていた 。
小学校から帰ると幼なじみの僕とK君はイタチのようにそこの盛り土に上がっては秘密基地 ....
幾年月の魂の蓄積
地の底に眠る土の塊
いつか僕が還る刻の風化
笑っているのだろうか
それとも
この世を恨んだままでいるのだろうか
その石はなにも語らず
亀はじっとして動かない
僕は固い甲羅になった亀の両脇を片手でおそるおそる上から掴み上げると
道路脇の川へ下りてゆき逃がしてやりました 。
亀は うれしかったのか 哀しかったのか
目には涙に濡れ ....
キャンプ場の近くを車で走っていたら20センチくらいの亀が道路をえっちらほっちらと横切っていました。
僕が車を止めて近づくと、亀は首や手足を引っ込めたまま
動かなくなりました 。
このままでは ....
大きな虫は苦手だ。
特にそれが夜中なら
空も白む
頃は5時30分
台所で小さな音に汗がひいた
見れば全身10センチ以上はあろうかと思われる手足の長い蜘蛛が壁のコーナーにへばりついて ....
夕飯後の消化不良を酒で紛らわす
夜長だね。
こんなとき薄い水割りはいくら飲んでも酔うことはない
(ちっ ‥いやな奴らだ )
考えれば 考えるほど孤立した理由に腹 ....
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