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人一倍寂しがり屋なはずなのに
気がつくと、いつもひとりぼっちになってしまう

これも運命ってやつなのかな




みんなはひとつの輪になっている
それなのにわたしだけ一歩後ろに下が ....
台風がそれて良かったと思うものの
荒れ狂う里川の変わりようを
術もなく見つめる老人の眼差しに寄り添うことは難しい

人様の身の上にふりかかった災禍などと
素知らぬ顔して晴れ上がった台風一過の ....
その橋の欄干から身を乗り出せば
清らかな流れの中ほどに石ころだらけの中洲

別段、川の流れに抗う姿勢をみせるでもなく
上流に夕立でもあればあっさりと荒くなった流れに呑まれ
ちょうど今ごろの季 ....
いたずらな風にでも煽られたのか
薄桃色の世界が一瞬目の前にひろがった
 



男のひとは女性の下着に恋するものらしい

くしゃっとした
小さな布切れなのにね

でもそれは男の ....
出棺を待つ君は安らかな表情で
首筋にあるべき索状痕は目立たぬよう化粧を施され
凄惨な最期を遂げたようには見えなかった

呼びかければ目を覚ますのではとか
冗談が過ぎたかな
頭を掻きながら棺 ....
べつだん躊躇ったりすることもなく
無造作に引きちぎった胸元のボタンを手渡してくれた

「ありがとう」

「礼なんていらないよ
こうするものらしいしさ」

恥じらいをみせれくれれば可愛い ....
沖縄出身らしいコンビの片割れ
何言ってるのか聞きづらいんですけど

それとは違うんだよね




前を向くってさ

結局のところ、そう言うことなんだと思う

しつこいぐらい諦 ....
気のせいなら良いのだけど
こころなしか自分勝手なひと増えたような

今朝もわたしの背中を押し退けていった若い女性
謝るでもなく当然な顔してたっけ

あの日からなのかな

誰もが涙して
 ....
姿見に映すわたしの姿
ぷくっと気になる「部位」がある




肩甲骨を意識して
立ち姿に気をつけてみた

たとえばモデルさんみたいに片足を気持ち後ろにずらす

それなのに元カレ ....
お疲れさま♪

優しく声をかけたいのだけど
つい嫌味な言葉なんかを付け加えてしまう

どうしてなのかな

額に汗かいて努力したのはあなただし
わたしは洗い物とかしながら眺めていただけ
 ....
〈好き〉ってなんだろうね




わたしってさ
誰かを〈好き〉なったことってあるのかな

〈好き〉ってね
愛しているとは違うし

意外と精神的なものだったりして

Like ....
雨が降る

黒い雨が降る




夢の島

誰が名づけたのだろう

ぐぐったところで明確な由来などでてきやしないこの島で
静かに眠り続ける一艘の船

東西冷戦の最中
高 ....
まもなく幸せになれるでしょう

と言われても
不安感の先立つ今日この頃だから
それって、ほんとかなと首をひねってしまう

フィギュアスケートとかのスポーツ番組みてると
まもなくまもなくっ ....
横はいりなんかしてないのに
ちゃんと並べと咎められたことがある

トラウマになってしまったのか
また文句言われてしまうのではとオドオドしてみたり

私って気が小さいのかな

それからは ....
うんうんと首を縦にふる
なんだか良いこと舞い込んでくるような

ダメダメと首を横にふる
良いことなんかどっか行っちゃって
なんだか悪いことだらけな日々となってしまうような

こりゃダメだ ....
あり合わせの野菜と特売の豚ばら肉で作った野菜炒め
ちょっと辛めなのは彼の好みで
できたての熱々をふたりのお皿に取り分ける

彼はと言えば相変わらずのパソコンに熱中していて

彼のお皿にはお ....
うつろな視界の外側で小鳥の囀る気配
ひとしきり肩の上を行ったり来たり
動こうとせぬ私の様子をいぶかしく感じたのか
右の頬を軽く啄み樹海の奥へと飛び去った

時の感覚を失う
それがこんなにも ....
「じれったい!」と叫んでいた男の背中にすがりつこうとして
彼が必要としてたのは私じゃないことに気付く

う〜ん、淋しいかも

開けてはいけない扉を自らの意思で開けてしまったのだし
それが愛 ....
明日はきっと晴れるよね

そう願わずにはいられなくて
ふと手を休め振り返る

自由気ままに暮らしてきた日々

愚痴っぽくなってみたり
ときには人恋しいくせして無口になってみたり

 ....
やっぱ秋だものね

いつのまにか下腹のあたりに不吉な弛み
食べ過ぎた覚えないんだけど
運動不足ってこともありそうだし

いつのまにか

そう、いつのまにかなんだよね

いつのまにか ....
真っ直ぐな道は歩きづらい
かと言って迷路みたいでも困るのだけど
適度に曲がりくねっていて
ちょうど昔ながらの畦道のように
赤い帽子によだれかけしたお地蔵さんが祀られているとか
時には肥だめみ ....
「ばかものよ!」

なんて言い切れるなら良いのだけどね

「もしかして」

そんな枕ことばで思いの丈をごまかしたり
まるで何事も無かったかのように
飼いはじめたばかりの小鳥の世話を焼い ....
立ち止まるひと
立ち止まらないひと

その違いってなんなんだろうね

わたしなんか立ち止まらないひとだと思ってたのに
こんなとこに5年間も立ち止まってしまっていて

指先器用でギターと ....
手さえ握られたことないのに

あれは高校二年生の今頃だったか
「あの子ってやりまんらしいよ」
そんなあらぬ噂を言いふらされたことがある

誰かしら噂になっているなと感づいていたけど
まさ ....
花はどこへ行った

なんて問い続けるよりも大切なものが私たちにはあった
それが今の生活であることは否定できないし
ひとの望むものなんて目に見えるものに他ならないのだから

ありふれた結婚生 ....
ラブとラブのあいだに愛がある

なんだかそんな気がしてね
久しぶりに歩いてみた渋谷の街は
良い意味での乱雑さを失いつつあるようで
道玄坂下から円山町
色褪せたラブホの佇まいは老娼の厚化粧に ....
みんな、この瞬間を待っていたんだよね

アナウンスに促され彼がリンクへ登場すれば
黄色い歓声とともにスタンドのあちこちでロシア国旗が打ち振られ

う〜む、ここって日本だよね

高田馬場で ....
本当のかなしみを知るひとは
かなしみのあり様をあれこれと邪推せず
涙で濡れた手のひらにあたたかな眼差しを重ねてくれる



本当のかなしみを知るひとは
ひとの過ちをあれこれと論ったりせず ....
忘れてはならないものらしい
愛した男の名前と
その男を奪った女の名前
そして事の顛末一切合切と発せられた言葉の一字一句まで

こんな近くに勤めているとは思わなかった

東神田の交差点を右 ....
お母さんのこと嫌いなの?

携帯電話でのやり取りを気にされたのか
調布駅の改札抜けたところで、由紀さんが心配そうに尋ねてきた

母のことかぁ、どうなんだろうねぇ
好きとか嫌いとかそんな物差 ....
砂木さんの恋月 ぴのさんおすすめリスト(109)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
許されたひと- 恋月 ぴ ...自由詩28+11-9-12
対岸のひと- 恋月 ぴ ...自由詩2911-9-5
甘噛みのひと- 恋月 ぴ ...自由詩25+11-8-15
確信のひと- 恋月 ぴ ...自由詩26*11-7-18
饗宴のひと- 恋月 ぴ ...自由詩2311-7-11
第二ボタンのひと- 恋月 ぴ ...自由詩2011-7-4
しやがれのひと- 恋月 ぴ ...自由詩19*11-6-20
漂泊のひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*11-6-13
隠すひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*11-5-30
深紫のひと- 恋月 ぴ ...自由詩25*11-5-16
託すひと- 恋月 ぴ ...自由詩24+*11-5-2
傘をさすひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*11-3-28
まもなくのひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*11-2-28
並ぶひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*11-2-21
うんなひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*10-12-20
取り分けるひと- 恋月 ぴ ...自由詩34+*10-11-29
安らぐひと- 恋月 ぴ ...自由詩22+*10-11-8
ケーハクなひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*10-11-1
秋の夜長に歌ううた- 恋月 ぴ ...自由詩33*10-10-25
忍び寄るひと- 恋月 ぴ ...自由詩19+*10-10-18
木漏れ日のひと- 恋月 ぴ ...自由詩31+*10-10-11
陽だまりのひと- 恋月 ぴ ...自由詩27+*10-10-4
三叉路のひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*10-9-27
水際のひと- 恋月 ぴ ...自由詩19*10-9-13
決別のひと- 恋月 ぴ ...自由詩29+*10-8-30
ラブソング- 恋月 ぴ ...自由詩18*10-8-23
This_is_loveのひと- 恋月 ぴ ...自由詩16*10-8-9
本当のかなしみを知るひと- 恋月 ぴ ...自由詩42+*10-7-26
馬喰町のひと- 恋月 ぴ ...自由詩18*10-5-17
知りすぎたひと- 恋月 ぴ ...自由詩15*09-12-22

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