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ある日のデイサービス送迎車内にて
ハンドルを握る所長は
助手で乗るパート職員に、愚痴をこぼした
「最近、パートのハットリって奴が
妙に俺にたてつくんだよ
何であいつがあんな ....
{ルビ若布=わかめ}の{ルビ疎=まば}らに干し上がる
六月の浜辺を振り返れば
今迄歩いて来た僕の
たどたどしい足跡が
霞がかった岬の方まで
延々と続いていた
あの岬の幻は ....
友と杯を交し
日々の想いを
語らう夜に
酔いどれて独り
家路を辿る
夜の道すがら
何ヶ月も同じ場所に坐り
路傍の石と化した
家無き人の
汚 ....
初老の母ちゃんを乗せた
旅客機は
赤ちゃんを産んで間もない
姉がいる富山を目指し
羽田空港の滑走路から
大空へ
飛んでいった
定年をとうに過ぎた親父は
警備の泊まり ....
最近夜になるといつも
何処からか聞こえてくる
密かなピアノの旋律に
耳をすます
モーツァルトの指は今夜も
鍵盤の上を滑らかに踊る
自分という役を演じることが
ことの ....
昨夜の「ぽえとりー劇場」のオープニングは、京
都の若き詩人・choriさんの詩を読んだ。最近
現代詩フォーラムで彼の素晴らしい詩を読んだので、
「ぽえとりー劇場」の幕開けにもふさわしい詩の内
....
緑の山の真中に
{ルビ白鷺=しらさぎ}が一羽枝にとまり
{ルビ毛繕=けづくろ}いをしている
曇り空に浮かぶ
青い空中ブランコに腰掛けた
わたしの眼下に敷かれた道を
無数の車は ....
日々の砂漠に
埋没された
わたしは一本の指
墓標のように立ちながら
指の腹にひろがる指紋は
いつからか
一つの瞳となり
遠くから荷物を背負い
こちらに向かって歩いて ....
なぜあなたは
病の親の世話をして
毎朝歯を喰いしばり
家の門を出て来る部下が
体調崩し仕事を休む
辛いこころが見えぬのだ
わたしは今日も ふんふん と
あなたの腐った愚 ....
車椅子に座る
小さいお婆ちゃんを
前から抱きかかえる
少し曲がった
「 人 」という字そのものに
なれた気がする
ごめんなさい、ごめんなさい
と繰り返すので
な ....
ゆるこさんの服部 剛さんおすすめリスト
(10)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
こだまでしょうか?ー所長とパート職員の門答ー_
-
服部 剛
自由詩
4
11-4-13
明日の海_
-
服部 剛
自由詩
9
09-7-3
光の夜道_
-
服部 剛
自由詩
9
09-4-23
幸福の食卓_
-
服部 剛
自由詩
18
09-4-3
明日の台本_
-
服部 剛
自由詩
5
08-3-4
詩人・一期一会〜chori氏「賛歌」に見る_幸せの在り処_に ...
-
服部 剛
散文(批評 ...
4*
07-10-22
空の椅子
-
服部 剛
自由詩
7*
07-9-9
雲の船_
-
服部 剛
自由詩
6
07-8-12
虫の味_
-
服部 剛
自由詩
11*
07-7-24
「_人_」_
-
服部 剛
自由詩
18*
07-7-18
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