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君の車が
私の家に近づく
雨のドライブ
ルーフを叩く雨が
金属の音を響かせて
雨の激しさをしらせている
信号は赤
君が無言のまま咥える煙草
かちりと音がした後の
一息目のため息に
はっとしたように ....
ゆく雲が
君を求めてのばした蔓から
ふわりと咲いた雪の花びら
彼方を白く染めるものの
ひとつひとつの小ささを
ひとつひとつの儚さを
まるく含んだ湿り気が
花の波に匂いたつ
....
オレンジは青で汚れている
影絵のような駅舎をすぎる
夕暮れはだれかのカルテだ
西方の空が
光ではないもので
輝いている
オレンジは青で汚れている
影絵のような駅舎をすぎる
夕暮れは ....
あなたが 空が大好きだから
わたしも 空を見上げる機会が増えました
空の色とか 雲の形とか
興味なかったけど
あなたが 嬉しそうに語るから
いつのまにか わたしも
空の 表情や 機嫌が 気にな ....
夏休み前
庭に
ひとつシャボン玉が飛んできた
夏休みが終わっても
そのシャボン玉は
割れずに
そのまま
今日も割れずに残ってる
先週、嵐がきた
昨日も雨が降った
それでも割れない
根性シャボン
人を殺すことを考えても良いけど。
感動させられることも出来るんだから。
空が綺麗だというのは。
人間だからじゃなくて。
空が好きだから。
じゃないかな。
夕と夜の
とけあうあわい
小鳥たちよ
おやすみ
また
明日の朝
その鳴き声で
やさしい目覚めを
あの
紅く透き通った朝陽は
使い古されることもなく
一日中世界を照らしていく
この光を待ち焦がれる夜も
この光を恐れる朝も
この一日
誰かは泣き
誰かは笑うだろう
わたしはたぶんたくさん泣き
き ....
こんなに寒い夏の朝には
キミをなにかで包みたい
アイかなんかで
指先を弾くビー玉の
揺らす羽音に傾けた顕在
美しさに魅る
誰もが潜在させていく
消せない痕跡の奏で方
雨粒が掬いあげる五線譜を
なぞるように紡ぐ音源
白月の発光が仕上げる響き
潜在の零れた葉のたゆ ....
言わないで
言わないで
「またね」の「さよなら」
僕が欲しいのは
ソレ じゃない
落ちつきを宿した呼吸
数えた正午の鐘の音と
湿気を帯びた稀薄の風
降下する冷気は
伝いの過程を経て
火照った躰を解いていく
愛撫の度に開かれていく弁
濡れた声の果てで見た
熟しを待つ
....
べいび べいび べいび
雨が降っても祇園祭でござる
べいび べいび べいび
風が吹いても祇園祭でござる
ゆかたの おんなのこが カワイイコばかりとは
かぎらんでござるよ
「奇麗 ....
近い過去
傷口を庇いながら
痛みを無視して
紅空を愛してた
今
認めなかった傷を
直視して解けた意味
幼さと至らなさと
自我欲の赤い泪
白空を求めている
近い未 ....