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あんまりおなかが空いたのでわたし、
針金をのみこんだのでした
モビールの鴉のお腹から
ぬきだしたいっぽんのあばら骨、
が
するすると引っ張ると
するするとどこまでも伸びてゆくので
校庭の ....
三階階段の縁から身を乗り出して
手を振るのは逆光の天窓を遮る影なのです
その振り子運動の往復に眼球が催眠される瞬間
私は階段の縁に手も掛けず三階下を覗き込み
爪先も触れぬ一個の天秤の両端で ....
雨の中で開かない傘の重さを
忘れられず捨てられもせず
晴れの日には大きく腕を振って
あてもなく足を伸ばしたい
線路の向こう側は幹で
こちら側は根だと教わる
街路はひと続きのようでも ....