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小さな毛糸の手袋が片一方、
橋の袂に落ちていた

どんな子が落としていったのか

いやそれとも

こんなに小さな手を守ろうと
優しさが形を成して包み込んだのは

私の手ではなかった ....
寄せては返し
また来たカモメ
潮風が弾く小春日の{ルビ音符=ノート}

寄せては返し
裸足と駆け引き
影踏むステップ進行形

砂に謎掛け
空に法螺吹き
ほら、左腕
 ―お気の済 ....
虹の行方を尋ねましたね
庭に駆け出す小さな足で

あれは、たしか夏の終わり

まだ見ぬ向こうに触れたくて
尻尾はそのたび凛と鳴り

その頃わたしはまだ
羽ばたき空飛ぶネコでした

 ....
低気圧は急速に発達しながら
日本海を進んでいるんだという

静岡県では
注意報ではなく警報が出ているんだと
アナウンサーはいう

こんなに激しい雨
全部洗い流せばいい
泥、花、
眉 ....
そのいて座の子らは
日曜日の夜が好き
うたげのあとの
{ルビ零=ゼロ}の織りなすパターンが

ひょっこりと
谷で夜風に当たったり
市役所の屋上から綿毛を飛ばし
無人駅の明かりをともす
 ....
会うたび君は
不味そうな飴を一つ
僕に投げて寄越す

エレベータの中で
僕らの手は
そっと重なる

そして君の表情はいつだって
無しのつぶて


だけど、
焦らし合うマインド ....
大きな空だね
しょっぱい風だね

あの夏から
本当のことには気づいていたのに

雨の夜道はスキップで
始発列車は居眠りで
何をさがしてこの岬

灰青色の空模様
黙って映す海の色
 ....
あおばさんの都志雄さんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
思い川- 都志雄自由詩8*10-1-17
渚の時制- 都志雄自由詩209-11-28
その頃わたしはまだ- 都志雄自由詩409-11-24
亡命レイン- 都志雄自由詩609-11-10
ケイローン考- 都志雄自由詩209-10-11
the_maze_4_me_(&_u)- 都志雄自由詩309-10-9
地の果て紀行_〜演歌風に- 都志雄自由詩309-10-5

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