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 じゃあ、と言って立ちあがった。帰りがけに後ろで、短く息を吸う音がした。そういう癖があることを、わたしは知っている。ずっと前から。もうひとこと言おうとして、何も言えないのだ。
 それに気付いて、振り ....
熱い とひとり言うのも飽きて
熱いねえ って呼びかけてみた
誰もいないのだけれど
そうしたらその声は
出しっぱなしのストーブに こだま したよ
金属質の涼しげな音で
冬の熱はとっくにさめき ....
暗くなる部屋
冷たくなった風が吹き込み
レースのカーテンが揺れた
僕は床の冷たい場所を探し 寝返りを打つ
遠くの雷のように 飛行機の音が響いている
今日はもう外へは出ないだろう
夕食の匂い ....
冷える朝 皿を洗って 湯気昇る


名も知らぬ 虫の{ルビ薄羽=うすば}が 透きとおる


落陽の 焔が燃える 西の窓


風に舞う 死んだ他人と ちり紙と
たいふうは過ぎ
ふふふとわらう
木々はゆらゆら
葉をふりみだし
子供はかけてく
髪ふりみだし
あとにはふうっとため息と
きんもくせいのかおりがふわり
洗ったばかりの長そでシャツは
 ....
あおとあかと たまにきいろと
あとはいらない
たいくつと思ったことはない
ただ
まいにち日が暮れかかって
あかりがぽつぽつともる
これはうつくしい

じっとまえ見て 風に吹かれて
雨 ....
うつろな午後
昼食を終え
同じような犯罪を
同じように報道するワイドショーを消し
読んでしまった新聞を 畳みなおす
新陳代謝のように続く 不要な情報のループ
その繰り返しの外
離れた ....
僕は 海のそばに住むことにした

十月の浜は ひとけがない
足跡もなくて 夏よりきれい

海の家は ほったらかしで
風鈴がやたら 鳴っている

冷たい風に ゆれる
ガラスの音で 空気 ....
ガラスの向こうで雨は
規則的に降り続いていた

ベランダの花を
静かにたたいていたのは
儚さに惹かれた空の
答えのない 問いかけだったのだろう

いくつも落ちてくる雨粒

空から僕 ....
あおばさんの小林 柳さんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
笑ってよ- 小林 柳自由詩311-1-3
冬の熱- 小林 柳自由詩4*10-6-7
部屋の電気は消したまま- 小林 柳自由詩2*10-6-5
十月、都会の景色- 小林 柳俳句1+*09-10-13
おてんき雨- 小林 柳自由詩4*09-10-8
信号のうた- 小林 柳自由詩5*09-10-7
午後二時の静寂- 小林 柳自由詩3+*09-10-6
暗くあたたかい所へ- 小林 柳自由詩3*09-9-14
雨の一滴- 小林 柳自由詩3*09-9-12

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