すべてのおすすめ
わたしたち皆雨の中子供だった
帰りを待つ子供達の群だった

誰が帰ってくるの? しらない

わたしはしってたから叫んだのに
雨の中誰もわたしの話をきかない


雨がやんだら大人になっ ....
沼に立つ
沼のふちに立つ
黒ぐろとした水の
その下に何があるのか
考えたり考えなかったりしながら
今まで生きてきた
たった今も
これからもたぶん

時々手を差し入れる
私を決して拒 ....
万年筆をなくした
千円でカートリッジ式のやっすいやつだけど
ここのところ頼りっぱなしだった
机に散乱する
紙切れの上のどうでもいい書き置きも
ちょっといい店で買った
分厚い表紙のノートの中 ....
ただしぜん手を繋げる女の子がいて
信じるとか、信じないとか
もうないから
そこにいれば手を繋ぐ


「すき」を信じるのはほんとうに骨が折れる
時間とコストがかかる
もうきっとそんなたっ ....
わたしの脳みそを
たべてください
すべて台なしに
してください

満足も
不満足も
ない地平へ
向かうあしを止めぬまま
わたしは台なしになりたい

そのとき、
言いかけたせりふ ....
すみぬり教科書を使ったのは
なにも
昭和に
限ったはなしではなく
ゆとり教育の時代にわたしたちは
せんせいに言われるまま
指導要領からはずれたところへ
だまって
すりすりと
線をひい ....
どうやらまつげをいっぽんいっぽん
抜いていく夢ばかりみる


癒すべき傷は
なんだかもう見当たらない
みわたすかぎり荒野には

わたしのほかに
だれもここへ傷をつけることはできないの ....
遠い未来の2010年で
あのひとは手をふっている


おとなになっても
ちゃんとおぼえてるよ


みつからなかったけど
どこかにあるはずの
遠い未来の2010年に
わたしは両手を ....
きのうパパに捨てられた焼鳥弁当の
とむらいはどうしたらいいかしら
丸いっぽん残っていたつくねのぶんの
とむらいはどうしたらいいかしら

わたしはつくねのとむらいに
いったいどれだけのつくね ....
美しいもののために
わたしの泥がたちあがる


言葉は手段になり
舌も歯も唇もメディアになる
ぜんぶ私のもの
だったのに


どうしてだろうわたしは
どうしてだか
人間になって ....
ひとりきりになると
蝋をとかす匂いが
わたしの気道をふさぐので

雑踏をさがしに行きます



なんでもないふうにして
ポストへ落としたのだけれど
だけど、まだすこし
わたしの指 ....
夜はくるのだろうか
何度目を覚ましても外は明るい



詩人は平易な言葉をならべて
わたしにわからないことをいうけれど
とくに支配したいとも思わないから
べつに、それでいいと思う

 ....
とうとう一度だって
私を嫌いだと
言ってくれなかった君に

私の一部はまぎれもなく
深く、君由来だという事実の
どうしようもない申し訳なさに

あの子が初潮を迎えたときに、
心の底か ....
わたしのあたまの中に恋人がいて
日になんべんも死ぬ

わたしは足がおそいから
いつも置いていかれるんだ
今日も今日とて自習室難民

テキストを開いている時間より
さまよっている時間のほうが長い
席の空いているスターバックスを
すわりごこちのよい席の空いているスターバックスをさがして


 ....
目を、閉じていて
まぶたがシャッターをきらなくても
なにかにさわれる


まだここに居たいくせに


ひかりの間を泳いでいく
木漏れ日ばかりを切り取っていく
さむい日 でも
わけいってもわけいっても古い本


この家の主はすべての本に番号をつけて
それが災害でぐちゃぐちゃになってしまってからというもの
番号通りに並べなおすことにのこりの人生を費やすつもりでいる
 ....
ふと

足を止めたのは
なにかあったからでなく
なにもなかったからだった


足の裏になにかをうったえようとする
灼けた砂のいろがわかる
まわりの景色とおんなじはずだ
きっとそうだ ....
私は東京の人になった
東京の人は傘をさす

おちてくるものから身をかくし
熱の拡散を厭うている



私は東京の人になった
どこへ行ってもだいたい
東京の人だと思っていたが
ここ ....
おしまいに向かって
呆けたからだは歩いていた筈だった
私の知っていたおわりはもうとうにすぎて
知らないおわりと
知らないはじまりが
叩きつけるように吹いてくるのを
ひとつもつかまえられない ....
たとえば、目の前に
誰もいないことにして黙りこむのは簡単なのに
誰かいることを認識するのは存外むずかしい

いないふりをするのは比較的楽なのに
いることを知らしめるのはあまりにむずか ....
私の頬から飛び出して
パソコンの光でキラキラと輝いている膿を指し
あなたは「うつくしい」と言った

プログラミングをまちがえてしまった
キラキラしたものがぜんぶうつくしくみえるあなたは
と ....
不意に、もうひとり帰ってくる気がする


母は家にいて
私も家にいて
弟が帰ってきて
もうひとり弟が帰ってきて
それから父親が帰ってきて


机に張り付いて私は耳を澄ま ....
それは予備校の帰り道、階段の手前で不図わたしの足がとまったので
オヤどうしたのだろうと 首を傾げ かけた その瞬間
わたしは己の感覚をいっぺんに失って、わたしの頭のてっぺんをみつめていたのでした。 ....
べつに足跡とか残してきたつもりもなく
振り返ったところでなんかみえるわけでもなく
きのうの夕御飯のたべかすが
少量、
2時の方向にこぼれているのみだ





そうだよ
よく見て ....
あおばさんの因子さんおすすめリスト(25)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨の中子供- 因子自由詩114-8-7
沼に立つ- 因子自由詩213-11-10
万年筆をなくした- 因子自由詩413-11-10
凝集- 因子自由詩213-5-2
脳みそをたべてください- 因子自由詩313-3-11
ゆとり- 因子自由詩613-1-4
いっぽんいっぽん- 因子自由詩311-4-11
遠い未来- 因子自由詩2*11-2-1
つくねのとむらい- 因子自由詩4*11-1-3
引力の場所- 因子自由詩510-9-20
自分の手を離れていった手紙のことについて- 因子自由詩310-9-15
よる- 因子自由詩410-7-18
もう会わないから言うけれど- 因子自由詩310-7-12
白い絵- 因子自由詩510-6-18
Sentimental_centimeter- 因子自由詩2*10-6-6
木漏れ日カメラ- 因子自由詩1*10-5-27
書物の家- 因子自由詩4*10-5-20
ふと- 因子自由詩3*10-3-20
雪ぐに- 因子自由詩510-1-21
わざと引きずる脚がもうない- 因子自由詩309-12-22
でんわ- 因子自由詩3*09-8-21
ロボット- 因子自由詩4*09-2-19
もうひとり帰ってくる気がする- 因子自由詩20*09-2-2
普通のはなし- 因子自由詩2*08-6-2
裸足の夢をみる- 因子自由詩3*08-4-9

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する