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時が雨として降りしきる
そして時から隔離された部屋の中で僕はぼんやりと外を眺めている
細やかな粒として
時は風に吹かれて舞う
時計は動かない
時は全て雨になってしまったか ....
僕たちはくろぐろとした息を吐きながら
紅く焼けた眼球をめぐらし
たそがれたからすの一群を
惜しみ惜しみ見送った
坂と階段の街半ばのこと
ともに見守るおとこのことをすこし
みなが半月と呼 ....
高層建築物の根元に椿が凍結している
定義されてしまった人間
表面は奪われてゆく
相互関係は失われるままに断片化されてゆく
体温のある調度はあるいはパック詰めされた精神
光沢のある闇が ....