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瓦礫の残る空き地は、日差しに
揺らめいていた、陽炎の向こうに
はるか彼方に、元気の良いビルが林立する
忘れ去られた、この空き地に佇んで
滅んだ営みの亡霊が語る
工員たちの笑い声や、怒鳴り ....
「ととん、ととん」
曇った夜空から
列車の走る音が聞こえる
大気の具合でこんな日がある
目の前に来た列車に
いい加減に乗り
いい加減に乗り継いで
私の旅は現在にある
飛び乗った ....
小学校の教師は
満州の寒さを語った
近所のおっさんは
突撃の仕方を語った
母親は
配給の乏しさを語った
父親は
出征の誉れを語った
街では
白い軍帽を被った脚のない人が
人通り ....