この宇宙のどこかで 広がる景色は
どれだけの時間を 刻み込んでいるの    

海の底に沈む 悲しい歴史は
変わらない気持ちを 物語っているの

真実の愛も 錆びついてしまえば
嘘に変わ ....
緑の山に響くのは
わたしの声か 呼子鳥
夏の滴りに濡れそぼち
わたしはわたしを呼んでいる


遠い風に乗り響くのは
わたしの夢か 呼子鳥
それともあのひとのささやきが
わたしの耳もと ....
祝いのメロディのなか
少し照れたおまえは
肩をすぼめて優しくゆれている
ななつのロウソクの灯を
遠く、近く
瞳に映して

{引用=
おまえの生まれたときを思い出すよ
(パパ、気絶しち ....
はしゃいで飛び込んだプールの底に顔面を泣けるほど打ったけど
涙をプールの水に紛らせ笑った夏でした

カルピスが痰みたいに絡んだけれど
白くて甘い夏でした

台風で傘が根元から折れたけど
 ....
「観月橋」

せせらぎの音は
いつのまにか、ざあざあと鳴り
錆び付いた欄干が
しとどに濡れる紫陽花の、夜

ここには愛づる月もなく
ただ名ばかりの橋が
通わぬこころの代わりに、と ....
犀川の 
芝生の土手に腰を下ろし 
静かな流れをみつめていた 

午後の日のきらめく水面には 
空気が入ってふくらんだ 
ビニール袋が浮いていた 

近くで
ぴちゃりと魚が 
跳ね ....
青空が映った瞳は
力強い光の匂いがする
その目が捕らえるものは
枯れた幹でさえも
息吹きが聞こえてきそうで

夕焼けが映った瞳は
哀愁が漂い
声をかけることすらも
ためらいがちにさせ ....
『おはよう』と
交わす言葉に
込み上げる
今日の愛しさ
噛み締め生きる


『また明日』
あると信じて
別れてく
沸き上がりくる
寂しさ隠し
目が覚めたら朝が来ました
目が覚めても朝が来ました

昨日と同じ今日が怖いので
今日と違う明日が恐ろしいので

僕はバリアを張って僕を弾いてしまいます
僕らはオーラを発して僕らを放してし ....
夏至も間近
積もると
真っ黒になる雪を想像してみる
アルベドはゼロ
全ての波長を吸収し
構造色もなく
黒体放射は
あれは温度だから関係ないか
ああ、ちっちゃなブラックホールみたいだね
 ....
ペンチで噛んで ニッパーで切って もう有り触れたもんじゃ感じない
ベンチで病んで アッパーで飛んで 減るだけの生命引きずるだけ

洋燈で照らす 暗いサラダ 調教えられてないことを探す
汚れきっ ....
突然の激しい雨に言葉切り
雨戸を閉めた君の白腕


さぁさぁと静寂の中に衣擦れと
息遣いのみ聞いている午後


まだ止まぬ長雨の中見送られ
しぐれ柳をくぐりて走る
ほとんどの人は、もう
溺れているの
誰も気づいていないだけ

澄んだ指さきが
アルカディア、と答えて
空の一角をさす
新しい風景、新しい秩序
それは
見たことのない宇宙

(行け ....
なくし物を忘れることと
さがし物を思い出すのは
どこか似ている
{引用=これでおわりかもしれないことが

毎日たくさん響きあっていると知って

目の中だけにある見えない雪に溺れた、溺 ....
ドレス姿の君の影と
ちぎりちぎった招待状とを
蒼穹に投げ放つ

傷つけたくはないけれど
少しぐらい
傷ついていてほしい
瓦解する理想と砕け散る空想

食い散らかされた世界へ

折れた背骨のように転がり落ちる

終わりの時まで朽ちないもの
 
採石場の跡地を
ヒトコブラクダが
ゆっくり歩く
かわいそうな気がして
コブをもうひとつ
描き足してあげた
耳の奥を覗くと
夜が明けるところだったので
慌てて帳面を閉じた
 
世界が滅びて 
ただ一輪そこにある花を
太陽が照らして

空虚な僕は問いかける

すべてが消えて自分だけが残り愛もない世界で
どうして君は咲いているのかと

花は答えた 
あ ....
ぎんいろの折り紙で
鶴を折る

ぎんいろ
それは
わたし自身を惑わす窓辺の色合い

ぎんいろの街で
あなたとの足跡を探してしまう
例え人違いだったとしても
あなたに良く似た後姿に
 ....
神哭きて
割れんばかりに
響いては
涙滴り
大地を濡らす


刻経りて
涙は尽きて
笑い出す
陽の優しさに
虹を返して
{引用=
 浅い夢に色を塗って
 コバルトブルーの空にして。


 辛いことがあったとき
 一人心の中だけで
 泣けるような大人になるには
 まだ、時間がかかりそうです。


 ....
部屋の温度が静かに落ちていって
居るはずのない あなたを抱き寄せる

逢いたいとき逢えない人だって
解ってるけど さみしい独りの夜

誰より好きと言えるのに 誰より想っているのに
あなた ....
日日に緑深まる狭庭辺に今朝は蛙の鳴き声がする

さきほども小雨降りいた表通り人の声して雀飛び交う

グリーグのペール・ギュントを聴きつつも紫陽花の絵をじっと見るとき

また鳩が一声 ....
  「アリュール」

{ルビ汚=けが}れならば五月雨川に流せりと誘ふその手は{ルビ梔子=くちなし}に似て


  「ブラック」

黒髪に触れし指先奏づるは重なる肌のあつき旋律
 ....
その日はとてもいいお天気で
猫ですらも暑そうだった
私はベッドにうつぶせになって
布団に体を沈みこませていた

そのうちに
耳に聞き慣れた音が忍びより
私を、不安に陥れる
また、やって ....
人生は刹那の繋ぎ合わせ
時間はただ
平等に人々に与えられ
平等に消えてゆく

刹那の時間に変わる世界を
瞬きすらも惜しみながら
隣り合わせた花の開花を
運命と名付けて
見逃さないでい ....
小学生くらいの
子供の
こころが透けてみえたら
大人はいうだろう、
ばかだな、
そんなどうでもよいことで、なにを、悩んでいるんだ、と。

ふりかかるひとつひとつを
わざわざ両手をひろげ ....
背中に刻んだ十字架を

背負って歩くいばら道

力の限り握り締め

噴出す血さえ

気にせずに

陽光ははるか彼方にあるものと

自信に満ちて進むけど

神は見えない手を差 ....
さらば
私の中の少女
セーラー服を盾に
無邪気を剣に
守られながら叫ぶ時はとうに過ぎ去った
いまや盾も剣も自分の心と体でしかないのだ

さらば
私の中の初夏の風
爽や ....
くちびるはサンザシの小枝
水滴を払う手の甲

デメイ
獣かそこらを従えて
女神に挑んでころがりおちた
(燃え尽きはしなかった
 デメイも女神の眷属だから)
ふたつに縛った髪はほ ....
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ぎんいろ- 恋月 ぴ ...自由詩59+*07-6-9
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