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心臓と
おなじ大きさの
ぬくもりを
いつも
探しています

手のひらに
余るぬくもりは
あったかすぎて
いろんなことに
鈍くなってしまいます

手のひらに
なんにもないと
いつのまにか
握りこぶしにな ....
玄関は春です
別れと出会いが
毎日
飽きることなく
繰り返されるから
わたしは
いつでも花を飾ります
薄紅色の花が
一番似合うと思います



浴室は梅雨です
温かい雨が降る ....
重たいよ、重たいよ、と稲が鳴ります


生まれるよ、生まれるよ、と栗がもうすぐ妊娠八ヶ月です


うーーん、と心地よい秋風に、晴天が背伸びをします


ぐう、ぐう、と魚の雲を見たわた ....
雨が笑ったら
それは春の始まり



雨が色付いたら
それは夏の始まり



雨が美味しくなったら
それは秋の始まり



雨が意志を持ち始めたら
それは冬の始まり
 ....
携帯電話から母が出てきて
べつになんでもないんだけどさ、と
なんでもないことをしゃべり始めた
この「なんでもないこと」というのは
父が発明家になってしまって
サラリーマンのほうが都合が良いの ....
ゴミ箱を作ったので
いらないものを捨てた
だけど、ゴミ箱はまだ満足していなかった
仕方がないので
最近、増えすぎて
持ちきれなくなった不安を捨てた
ゴミ箱は少し満足したようだった
その日 ....
暗闇にはだぁくんがいる
たぶん夜行性で
明かりのない部屋とか
夜中の長い廊下とかに
体育座りをして
誰かが来るのを
待っている

照明をつけないで
廊下を歩くと
だぁくんは近づいて ....
おもてに映るのは
笑って
泣いて
嘘を吐いて

うらでは何を
映しているの?
遠い空しか
見てないの、ね



仰向けに眠る癖は
やっぱり
私なんか
あなたのどこにも
 ....
飛んでいる、みたいに
自転車を漕ぐ
坂道を下って
手を広げて
風の翼が
背中に生える

目を瞑れば
何もなく
自分の宇宙が
自分の未来が
見える

飛んでいる、みたいに
自 ....
地球が背伸びをした
夢の中から目覚めて

(いつになったら
孤独は消えるのだろう)

そんなことを考えていた

夢で見た
木星との
失恋を思い出していた

悲しかった
こんな ....
人生は刹那の繋ぎ合わせ
時間はただ
平等に人々に与えられ
平等に消えてゆく

刹那の時間に変わる世界を
瞬きすらも惜しみながら
隣り合わせた花の開花を
運命と名付けて
見逃さないでい ....
りんりん、と
風鈴が鳴る

目蓋の裏に
広がる風景

日本家屋の
優しい縁側

そうめんに
氷を浮かべて

酢の入った
ところてんは
食欲を誘う

かき氷
甘い匂いと ....
鰤の照り焼きが食べたい
ていうから
作ってみましたけど
うっかりして
お焦げ風味になりまして
えへへ

へえ、
ぶりって
『鰤』って書くんだねぇ
なんの先生なんだろ
だれが魚に尊 ....
オレンジの夕焼けを背景に
寄り添う
小鳥のような
高校生の恋人達は
帰り道
逆光でシルエットになり
まるでひとつの
宇宙になった

確かに繋がった
純粋な手を
誰に引き離す権利な ....
“赤ん坊のように
手をグーにしたら
幸せはやってくるの?”

なんて考えてみたけれど
実は
わたしたちは
まだ、赤ん坊にも
満たない

無垢な気持ちは
いつでも忘れない
死ぬこ ....
おばあちゃんが
はにかんだら
とても可愛い

面映ゆいは
顔映ゆいで
可愛いって
そこからきてるんだって

恥ずかしそうにする姿は
いつになっても
乙女の輝き

(キラリン、 ....
白詰草の花冠
年上のお姉さんに教わった
作り方
今でも覚えている

手に草の露を付けながら
夢中で編む
その姿は
小さな花嫁のようで

強く生きるその花は
だけど、優しく微笑みか ....
ぱらぱらと降っていた雨の間に
少しだけ見えた
澄んだあおいろ

絵の具屋さんには売っていませんでした

とぼとぼと帰る道
水たまりの中に
もう一度そのあおいろを
見つけました
麻生ゆりさんの小原あきさんおすすめリスト(18)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
手のひらに- 小原あき携帯写真+ ...7*09-10-15
家と季節- 小原あき自由詩12*09-10-8
初秋- 小原あき自由詩16*08-9-10
あ、め- 小原あき自由詩17*08-7-8
母の声が鼓膜に残った話- 小原あき自由詩16*08-5-29
ゴミ箱- 小原あき自由詩32*08-5-23
だぁくん- 小原あき自由詩15*07-7-5
嫉妬- 小原あき自由詩18*07-6-29
自転車- 小原あき自由詩16*07-6-22
恋しくて- 小原あき自由詩16*07-6-15
刹那- 小原あき自由詩26*07-6-8
涼しい過ごしかた- 小原あき自由詩13*07-6-1
夕餉のひとこま劇場(ぶりてり編)- 小原あき自由詩12*07-5-30
幸せの風景- 小原あき自由詩9*07-5-28
赤ん坊- 小原あき自由詩21*07-5-26
面映ゆい- 小原あき自由詩16*07-5-25
花冠- 小原あき自由詩19*07-5-24
捜し物- 小原あき自由詩19*07-5-18

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