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わたしの棲む場所を流れる川に
水はない

誰かが
橋の上から捨てた言葉を
灰色のさかながついばんでいる


     *


夏の暑い日、わたしは
忘れてしまいたい過去の過ちと ....
筆先で湛えきれず
液体が
ぽたり、ぽたり、と
滴るので
両の掌をくぼませて、ふくらみをつくり
上向きに 
すこしかさねて
それをすくおうとしてみるけれど
わずかな隙間を
液体はすりぬ ....
満水の夜に
感覚をとぎすませながら
無数の魚が泳いでいる
距離と、位置と、
上昇する体温と、
そういうものを
止めてしまわないように


蛇口に口をつけて
あふれ出すカルキを吸うと ....
線路脇に建つ家に生まれて
ずいぶんと長い間 そこで暮らしたせいか
今でも 5分おきに
からだを揺らしてしまう


そうやって揺れているうちに
いつしか わたしは
窓ガラスの
3メート ....
朝原 凪人さんの望月 ゆきさんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水の空席- 望月 ゆ ...自由詩49*08-5-13
水墨夜- 望月 ゆ ...自由詩50*06-4-14
夜明けの水位- 望月 ゆ ...自由詩57*05-12-10
揺れない時間- 望月 ゆ ...自由詩26*05-10-12

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