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曇った空に手をかざす

指の上をアブラムシが伝い歩いてる

ちいさな六本の足を動かし

三十何度かのからだ指の上歩く

人差し指の先のほう

小指の付け根

指と指の隙間

　.... こんな
晴れすぎているから
隠されてしかるべき一つの
ほんのちいさなことさえも
道路のうえ
黒すぎる影のせいで
焼けて
見つけられてしまう

かつて
日焼けしない手で
ただ赤くな　.... 取り違えられた
緑
色の壁
名前を聞かれて
「青」
と答えてしまう

投げた
配水管の中に
あいまいな
猫が
右目がつぶれてしまって
横たわっている
弧を描いたらしい
血が　.... 熱がある

からだのふちを{ルビ象＝かたど}るように
白く明滅する波
その中に
おぼれている
ひかる　虫
いくつもの
目を瞑れば
しんしんとうなされて
　寝汗


小さく　.... 太陽　　　 なのか？

がのぼったまんまだ

もう　ずっと

ぐっしょりと潤んで


乾かして

からからに

ぼくらを

見上げない
滅多にぼくは
ちかごろ

　.... 晴れきっている

閃光が停止してる

この路上から垂直に

そのぶちまけられている幾多の天井の上に

切り欠けている

せいかつ

の片側たち

半身の動物園

豆の木　....

Porterさんの水町綜助さんおすすめリスト（6）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
アブラムシ	- 水町綜助	自由詩	12*	07-6-16
小石	- 水町綜助	自由詩	16*	07-6-16
真夏日	- 水町綜助	自由詩	30*	07-5-9
熱	- 水町綜助	自由詩	24*	07-4-23
光	- 水町綜助	自由詩	24*	07-4-17
kiri	- 水町綜助	自由詩	15*	07-4-7

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