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放出された 夏の、
取り扱いをあやまった空から
束ねられた雨が落下する
世界はまだ、はっきりとした輪郭を持っていて
ぼくも きみも それを知らない 


ウィリー、ウィリー、
なぎ倒さ ....
夜が、二足歩行で
足早に通り過ぎていく音を
淡い錯覚にくるまりながら、聴いていた
抱きしめあう行為は どこか
呼吸と似ていて、ときどき
わたしたちは声を漏らす
ともすれば ....
おやつを我慢しては 花火を買った

刹那の輝き 一瞬の煌めき


向日葵が枯れ始め 陽が落ちるのが早くなり
セミの声がヒグラシに変わる

緑の山も夕焼け色に 少しずつ染まっていく
「 ....
夏の朝
とうもろこし畑の中に溶けてみた
一直線に並んだ黄緑の
甘い匂いが夏だった
気づけば夏の中に溶けていた
黄色の穂先から見上げる青空は
水を見ているようだった
土から湧き出る水蒸気が ....
俺の君へ

 すごく強い俺がいて すごく弱い俺がいて
 すごく恐い俺がいて すごく優しい俺がいて
 すごく甘い俺がいて すごく辛い俺がいて

 すごく明るい俺がいて すごく暗い俺がいて
 ....
その人の
麦藁帽子の影落とし
額の重さが
夏になった

初夏の山は
いいにおいをしたものを
たくさん体の中に詰めて
まるで女のように圧倒的な姿で
眼の前に立ちはだかってくる
たまに野良仕事をしている百姓が
山に見惚れていることがあるが
 ....
たった一人に揺るがされる自分に
少しだけ嫌気がさしてきて
ちょっと意地悪しようとしたけど
結局二人だとばれてしまう

あの頃は楽しかったけど
今は楽しかった?

好きな子はいじめちゃう ....
小学校の時から
毎週月曜日のスイミングクラブに行く前に必ず通っていた近所の酒屋さんが
 
とうとう引退するらしい
 
あのじいちゃんは今
何歳なんだろう
 
毎週月曜日に独り必ず店に行 ....
まっ赤で
おおきな歌に
くだかれた夕暮れの
かけらをよせあつめて
ぼくはトルソーを
つくった


奄美の島ざらめを
たくさん、うみにながしたら
おおきな涙に ....
この黒い塊に火をともせば
星空にくゆる灰色の煙で
ふたり。息苦しくて
思わず咳き込んでしまいそう

エンジンを切った
深夜の車内は。ことさらに寒くて
あなたの手のひらだけが
あたしの温 ....
   1


 ・
   ・
  羽虫の亡骸が
 そらに・うかんでる


     ・
   ・

     親指と
    人差・指でつまむ・
   ....
ハロー、ハロー、聞こえますか?

ここは地球です

あなたの星から地球は見えますか?

いつかみたいにまだ青い星ですか?


ハロー、ハロー、聞こえますか?

ここは地球だと ....
メガネをはずした
わたしの素顔
おとこのひとにはじめて見せた

胸ボタンの間にネクタイを押し込め
腕まくりした。あなたは
同僚を叱咤激励して
そんな。あなたに恋焦がれていた

それで ....
            2007/04/05


金属の
吸湿性について
クグってみたが
よく分からない
脱石油の旗の元
水素貯蔵合金は
開発競争も忙しく
かのフリー百科事典
 ....
君に対する僕の心は

ほとんど愛で


蝋燭たてとか

傘たてとか


ドアノブとか

靴べらとか


そういうものに

僕はなりたい


 ....
亀を背負って
懐かしい人の苗字を呼びながら
塩を舐め続ける
水が飲みたい

+

かまきりの新しい
亡骸を
司書は黙って
見ている

+

カンガルーが直立したまま
波音 ....
よしかさんの自由詩おすすめリスト(17)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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