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想う
無責任な放埒さを
道は幾つもあった
途中には
見えて来たものが色々あった
それはそれで良い
片意地を張り両手を拡げた ....
ずっと詩を書くのを忘れていた
春にも夏にも、恋にも旅情にもペンは動かなかった
そして、いま秋
胸の中は空虚なだけ
詩想などどこにもない
ただ心を文字で、何かで埋めないと
この ....
うろこ雲の尻尾につかまって
東の空へ流れ去った君は
雨雲に紛れ込んで
細やかな涙を降らせた
柔らかな時の掌に撫でられて
色鮮やかに頬を染めた君は
頼りない指先に手折られて
夕餉の ....
土色の声が
緑を曲がり
今は失い川を流れる
明るすぎて
からになる鏡に
満ちてゆく寒さ
地に残りつづける
光の矢のしるし
ただ置き去る音のほうを向く
....
僕の生れつき茶色い髪に
指を絡ませるあなた
だけど僕は空回り
僕はいつでも空回り
昔はよく髪のことで男の子にからかわれた
いじわる言われて下を向き
またからかわれて空回り
今 ....
この草のにおいを意識し始めたのは、
いつからだろうか。
翳る当為が、こおりのように漂い、
透きとおる幻視画のような混濁のなかで、
きみどりいろに塗された、切りたつ海岸線が浮ぶ。
冬の呼吸 ....
今日は何の風?
昨日は優しかったなぁ
今日が例え批判の嵐であっても
そこを切り裂けば
きっとそこにはソヨカゼが吹いているよ
哀しみを歌うことで哀しみを消す
無感情なその声は感情を思い出させてくれる
両耳をそっと閉じ込めて
その声にその歌に浸る
溺れていく過程に恐怖は無く
溺れ終えると心地よさに ....
周囲にある見えないものを
私はそれとなく体に引き込む
次は吐き出す
針の音が刻んでいる
日に日に、刻々と過ぎていくものを
それは同時に死でもあり
生でもある
....
満員電車の中のつり革を
片腕を伸ばしたまま
必死になって握り締め
このつり革は自分ものだと
態度で主張する
そんなわずかな場所が
そんなに欲しいのかい
数分後にはみんな降りてしまうよ
....
笑顔を求められ
強く生きることを求められ
死ぬことも消えることも許されず
貼り付いたペルソナは次第に現実と乖離し
ひずみは徐々に大きくなり
もうもとの形を失って ....
あなたは私の虹でした
歓び
恋の炎
止まらない涙
人は言います
でも
仕方ないんでしょう?
あなたは遠ざかる陸地
沈黙の島
冷たい便箋
あなたがもしこの文を読むこと ....
年を重ねる度
少し背伸びをした
大人になったね
そんなふうに思われたかった
3年前にとまった身長と
手のひらサイズの心
変わらない自分に苛立ちと不安
変化という義務感に圧迫さ ....
夕暮れを待たずに
森から逃げ出した木陰たちは
灼けた道路を飛び跳ねながら渡る
防波堤をみんなですべり降りて
はじめて歩く砂浜に騒ぎながら
穏やかに寄せる波に驚いたり
....
駅までは歩いて十数分
雨の日は五分も待てばバスが来る
車と人の道も分けられて
目的地までは
黙ってまっすぐ進めばよい
この道は
多くの人のために作られた
そしてこの道には
多くの人 ....
人生が一幕劇の舞台なら
あたしの物語は中盤を過ぎて
ファンファーレを打ち鳴らして
クライマックスを迎えても良いはずなのに
なんか、パッとしない
ゴトーを待ちながら的乗りのおはなしより ....
あのとき雪を頂いていた山はもう
緑もずいぶんと深くなって
あのとき枯れ草を敷き詰めたようだった田はもう
水が張られて田植えの準備が整い
あのときどんよりと重く垂れ込めていた空は ....
山を見ろ
何かが聞こえてくるだろ
それが
ヤマトの歌だ
海を見ろ
何かが動いているだろ
それが
ヤマトの踊りだ
ヤマトは
自然という言葉を知らない
なぜならば
自然そのも ....
ぎらぎらとした太陽の光を
何も遮るものもなく
そのまま受けながら
アスファルトの道を
ひたすらと歩き続ける
たらたらと頭から汗が落ち
体がべとべとする
道からはむらむらとした熱が
浮き ....
未来に
あくびをさせるな
過去なんかに
囚われるな
高ぶる感情のまま音を紡ぎ上げ
楽器を演奏するジャズメンのように
その瞬間に熱狂しろ
目一杯着飾って
トランペットを持ち
....
夜霧のなかのバイオリン弾きの
奏でる音はどこかもの悲しい
それは夜霧がそうさせるのか
それともバイオリン弾きが
そのように弾いているのか
グレタ・ガルボは
実はフランス政府の
女スパ ....
桜の花が散り始め
新たな春の姿見え
時の移りに風が舞い
生まれる夢も空に浮く
梢の先が萌え始め
出てくる春の命見え
時の香りに風が飛び
羽ばたく夢も空をゆく
緑と白のこの色は
....
夜空に見える、という
星座ってやつが
点在する星をつないで
こころでみる絵画だった
とは、しらなかったころ
僕は君の名前を
まだしらなかった
君の名前を
まだしらなかったころ 僕は ....
ああ、満開に咲き 散っていく花ですね
私は この花吹雪に囲まれて 見えない
それは この春の 息吹ですね
あんまり 夜が光り輝くものだから
逃げ続けて この日を忘れていました
....
今年にも春がきて
春を数えるときがやってきた
まずは春の色を数えたい
薄い黄緑や淡いピンク
あちらこちらにたくさん見える
暖かい風が揺らしてる
どれが一番似合う春の色だろう
春を見ている ....
実際、不思議だった
彼と話すのは恐ろしい
停滞を許さず、
見ないふりを続けた弱点を暴かれる
なのに
どこか心地いい
寒い冬の夜
ごめんね。と震える手で私をなで去っ ....
私が殺した感情は
私の中で静かに眠る
消えてしまったものでなく
忘れ去られたものとして
奥につかえて何かを残す
私は必死で辻褄合わせ
殺したものに気付いていない
私が飛ばした ....
ある
ありふれた
想い
という
呼び名の比喩が
争え
という
プログラムの元
生まれて初めての出航をし、
次の刹那
辿り着いた先が
温かい
実は
腹の上
だったと
結局
....
このいっしゅん、いっしゅんが、
かけがえのないものだってことは
知っている
ぼくたちが、離ればなれに
別れていくことは
知っている
何気なく過ぎて ....
ありがとう
もう、だいじょうぶ
夢の中で 出会えるから
きみは 何度も
夢の中で 会いにきてくれた
その喪失感から
行き場をなくしそうになる ....