刺激の強い匂いが
僕の鼻をつく
その匂いは
(あの時僕が)
生まれた時の姿で
僕の心をつく
その痛みは
(君に与えた、あの)
掘り返した
匂いと痛みは
僕をしっかり掴み
....
パパにおねだりして買ってもらった
世界
始めはとても小さくて
なかなか言うことを聞いてくれなかったけど
だんだん躾を覚えてきて
今じゃちゃんと言うことを聞く
あたしが小さな ....
エレベーターの中は
どこまでもお花畑でした
見たことのあるような花ばかりだったけれど
すべての名前を言い当てることは出来ませんでした
ああこんなところまで来てしまったのだなあ
と感じて
中 ....
2007/04/13
ギリギリギリ
ギリギリ切り
ギリリ
ギリリと抉じる
コジル
花かんざしが
ギリリと鍵を抉じ開けて
入口と裏口の間に佇ん ....
街角でコンクリートの上の血溜りを見て
貧血を起こした少女がいた
目だけやたらに光らせながら
ポリバケツをあさるやせた子猫がいた
自分を責め続けることに逃げる俺を
本気で心配する他人がいた
....
まっ赤で
おおきな歌に
くだかれた夕暮れの
かけらをよせあつめて
ぼくはトルソーを
つくった
奄美の島ざらめを
たくさん、うみにながしたら
おおきな涙に ....
夜空に見える、という
星座ってやつが
点在する星をつないで
こころでみる絵画だった
とは、しらなかったころ
僕は君の名前を
まだしらなかった
君の名前を
まだしらなかったころ 僕は ....
?.
木曜日に最後の晩餐をして
金曜日に くちづけられて
磔にされて 血を流して 死んで
三日後に もう一度生まれる
手のひらには穴が開いたままで ....
君に対する僕の心は
ほとんど愛で
蝋燭たてとか
傘たてとか
ドアノブとか
靴べらとか
そういうものに
僕はなりたい
....
空 遠く 架かる
空に月
雲 風に たなびいて
消えていった
静かな 寝息は
繭玉のように
部屋に 浮かぶから
子守歌は 歌い継がれて
とっぷり 日が暮れた
夜の 十 ....
流れて。
落ちて。
滲んで。
消えて。
手を振って。
こぼれぬよう青い空へと向き合ってそんなことでは泣かないと決める
呪文のよう。鏡の私と向き合って「だいじょうぶだよ」と「きっとだいじょうぶ」と
年の瀬にふれる静かというシャワーそして ....
陽の光に暴かれて
くっきりと浮かんだ
哀願する虚勢の声を縦に裂いて
乖離する白と黒
影を踏んで先へ
光だけ満ちた明日へ
幾百と、幾千と踏んで
明日へ
....
何が哀しくて泪を流したのだろう。
何が苦しくて泪を流したのだろう。
何が辛くて泪を流したのだろう。
流れる泪は同じなのにキモチは同じじゃなかった。
不安で、苦しくて、罪の意識を ....
『泣いたってどうしようもないだろ』
そんなこといわないで
あなたはどうして泣かないの
もうお別れだよ
また会えない日々が続くのに
さみしくて
さみしくて
離したくない ....
耳の中に何か忘れ物をした気がして
振り返ってみるけれど
耳の中に帰る道を忘れてしまった
どうにかしようと耳を澄ましても
聞きたくない音や言葉ばかり聞こえてしまう
まもなく桜がきれいに咲き始め ....
目を閉じて
そっと目を閉じて欲しいのです
まぶたの裏に感じるものは
やわらかな陽の光り
それとも七色の虹のきらめき
じっとしていると
風のささやきも聞こえるでしょう
あなたの美し ....
どうして
あなたの横にたつと
とびきり甘くて切なくなる
どうして
学校の教科書には
のっていない答えを
ずっと探してもがいてる
どうして?
最後には
....
罵りあうためにあなたを欲したのではなかった
ただ
ままならぬ人の世で瞬きの間だけでも
互いの鼓動を抱きしめることで
少し眠りたかっただけなのに
淋しさよりも悲しみを
罵声ではなく歌声を
....
渦巻き星雲のひとつの腕の端から その中心を眺めると
彼方から届く淡いひかりは失われた過去の物語
それでも不条理で理不尽な道程は 決して届かない言葉を未来に向けて 打ち出さずにはいられなかっ ....
簡単な言葉しか思いつかないけど
貴方に電波を送ってみるよ
上手く伝わるか分からないから
慎重に言葉を選別する
「届いていますか 私のメッセージ」
気持ちに整理がつかないのな ....
君といると何だか風船を持って歩いているみたいだよ。
だから何?
昨日は君の夢をみたよ。
だから何?
こんな事 人に話すの初めてだよ。
だから何?
これ、良かったら貰 ....
いつもよりほんの少しだけ
笑うことができるのなら
一日がすごく楽しくなれると思う
いつもよりほんの少しだけ
花に気づくことができるのなら
悩んでいることがすごく減ると思う
いつもよ ....
華やぎが 映る
空は 鏡
地の気息 のびて
高曇り
幽玄の 桜花 咲き出でて
この空が 霞む
大きく 咲き出でて
春の 約束は 果たされて
桜花の樹の下で
あなたと ....
微笑みもらって
微笑みがえし
幸せが
ほら倍にふくらんだよ
急に なんだか 君の顔が見たくなって
もう 長いこと開けていなかった 箱 の中の写真達から 君 を捜す
一番 笑顔なのがいい
こっちの方が 笑っているかもしれない
急に なんだか ....
あまり時間がないような気がする
若い頃抱いてた
焦るような気持ちでは無く
ただ、出来れば
子供の成人式や結婚式は
見れるといいなあと思う
そんなわけで
まだ小学生の子供に
....
光が射した、その場所に
あなたが、にこっ、と笑ってる
待ち望んでる、その姿
瞼の裏で、模擬練習
あなたを抱く、手がいつも
温かであれ
柔らかくあれ
願いを込めて、また今日も
....
私の生き方が間違っているのでしょうか。
私の人格は、否定されるべきものなのでしょうか。
私に彼女を批判する権利があるのでしょうか。
干乾びた小動物の
骨を拾って土に埋めた
湿った赤土の上を
ゴム製の靴底で踏みしめたから
今度生まれてくる時は
強い動物になるのだと思い込んで
きつく きつく 手を合わす
仕来たりなど ....
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