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この世の中の
99ぱーせんとは
まったく可笑しな冗談でできている
のであ〜る
からして
かつて古の先人が
「目には目をっ・・・!」
と言ったように
吾輩は ....
今日も列車はゆっくりと走り出す
人々が不安げに見る
車窓の外の遠い山に身を埋める
観音像は
すべてを{ルビ識=し}っているように
瞳を閉じる
自分で望んだ記憶も無く
....
猿の姿をした雲が
夏の夜空をゆっくり流れる
胸の雲間に
今にも満ちそうな月を
光らせて
0時過ぎの残業を終えた
更衣室のロッカーに
凭れて座る栄養士
青白い顔と体をつらぬいて
うっすらと立つ
ひとすじの葱
喉が渇いたので
駅のホームのキオスクで買った
「苺ミルク」の蓋にストローを差し
口に{ルビ銜=くわ}えて吸っていると
隣に座る
野球帽にジャージ姿のおじさんが
じぃ〜っとこ ....