すべてのおすすめ
   1

真っ直ぐな群衆の視線のような泉が、
滾々と湧き出している、
清流を跨いで、
わたしの耳のなかに見える橋は、精悍なひかりの起伏を、
静かなオルゴールのように流れた。
橋はひとつ ....
毒薬のような願望を散りばめた、
陰茎の夕暮れが、
いちじく色の電灯のなかで燃え尽きると、
ようやく、わたしの夜が訪れる。

静寂をうたう障子は、わたしのふるえる呼気で、
固く閉ざしてある。 ....
木曜日の朝の雫が絶叫をあげている。
尖った街頭の佇まい。
通勤の熱気をはおったDNAのひかる螺旋の群は、
わたしの散漫な視覚のなかに、
同じ足音、同じ顔を描いていく。

振子のようなまなざ ....
赤いくちびるの、艶かしい呼吸の高まりが、
耳元をかすめ過ぎて、
世慣れた顔のひろがりは、穏やかに浮かび上がり、
成熟した夏を秘めた、
落ち着く若い寡婦の頬をかしげて、
経験にさばかれた甘い水 ....
遠ざかる青いカンパスの咆哮が、
夜の鋭い視線に切り裂かれて、
街は、暗闇の静脈を流れるひかりのなかで、
厳かに再生されてゆく。
落下し続ける星座の森が、映し出されている、
高層ビルの滑らかな ....
凍りつく落日が、煌々と浮き上がる、
退廃の翼が燃えている丘陵地帯を
毅然としたまなざしが、顔を引き攣らせて、
走り抜けてゆく。
夜ごと、記憶の手帳に書き加え続けた
凛々しい言葉は、荒れ狂う午 ....
                    
あなたがいて
華のようなあなたがいて
あなたが動くと、わずかにか ....
みずうみに滑る風が微細な音を鳴らして、
朝は呼吸している。
絶え間ないひかりを厳かに招き入れて、
夜のしじまを洗い流す。
目覚める鳥の声の訪れと共にあらわれる、朝霧の眩さ。
真っ赤に湖面 ....
もりおかだいちさんの前田ふむふむさんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花について三つの断章- 前田ふむ ...自由詩25*07-10-1
停泊する夏- 前田ふむ ...自由詩23*07-6-29
五月の街- 前田ふむ ...自由詩31*07-5-26
ダブリンの草莽- 前田ふむ ...自由詩18*06-7-2
いのちのいる場所- 前田ふむ ...自由詩16+*06-6-16
仮面の舞踏- 前田ふむ ...自由詩15*06-5-7
美しい残像________________________- 前田ふむ ...未詩・独白10*06-2-28
四つのベンチ__デッサン- 前田ふむ ...自由詩6*06-2-5

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する