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石井が死んだ
石井が死んだ
あの夜 僕と石井と巻田と藤原と4人で
火を囲んで はしゃぎあった
深夜の公園
ごおごお 燃え盛る炎を囲んで
いろいろな話を した
グラビアア ....
明日きっとこの時間に思い出す
描写するなんてとても簡単なこと
次から次へ浮かんで消えない情景は重なりあって
何枚でも頭の中で現像されていく
三拍子のあの曲を君が口で真似てみせた
そ ....
ため息はどこにも行かないで
きっと足元に溜まっていく
足の先が冷たいのはそんな理由
もっと積もらせたら
心は何も感じなくなる気がする
べつにそんなこと望んでないけど
二日前 ....
僕に無いものを君が持っていた
青白い夜の明りの中で身体の重みだけを信じていた
床に映された影をベッドの上から眺めていた
アルコールの揺れる音
外したコンタクト
倒置法で話す ....
はんがわきのスカートのつめたいひだがぶらさがりゆれてるのがみえる
道端にぶた草がさかんに咲き誇りきいろくあかるく
きめのこまかい空気を満タンに吸い込んで肺がふくらんだ
ガラス窓にぽっかり灯るアド ....
いつもみたいに笑った
滲む感情を奥へ押し戻すために
いつもより多く笑った
一冊分にも及ぶ会話の中
話したいことは声に出来ないままでいる
隙間の無い会話は
途切れた後の沈黙が ....
子供色に笑う
頭の後ろ側で鳴るのは海
煙草の似合う指先
済ませたのは過去の清算
這うような空
呟いてばかりの二人
静かな場所が好き
観覧車の窓を君が曇らせる
ま ....
僕らという生物
は
さみしいシステムで動いている
あまり言うと何だから言わないよ
{引用=
雨はアスファルトを打ち続け ....
秋が空気を包みはじめている
なんだか最近いつも二人でいる
コーヒーにミルクしか入れない
薄いこげ茶って秋っぽい色
髪、伸ばしているの
首筋が寒いから
風が落ち葉を舞い上げて
ほっ ....
朝の太陽が 岩陰の
涼しげな 水に
ポツリポツリとたまる
水壺に光を差し
彩る
オーロラ色が
右左へと
飛び散る水面が 綺麗
竹筒より 流れる水が
乾く喉を誘い
手をす ....
誰も
さよならを言わない
誰も、何も、言わない
*
ジ、
ただ
重々しい青へ、空の、青へ
弾け散るように飛び立った蝉の
既にこげ ....
こう見えて意外と貪欲なんですあたし
なんてセリフを
後ろのボックス席で女が歌うように言う
大阪
アメリカ村
マクドナルド
午後2時
朝の天気予報での降水確率は80%で
その ....
継母の喫煙
見つめている
あたしの喫煙越しに
扇風機の
あおい羽根越しに
りんごの木
ふしぎな果実
かしっ、かしっ、
あたしたちはさ迷う
....
いつか、
絶対に来ない
来ることのないいつかへ向けて
わたしはリンゴを収穫する
重たい実をぷっつとハサミで
ずっしりとしたひんやりが手に
枝はお辞儀をして
チャオ
それ ....
窓辺に置いていた
ベゴニアの鉢から
ベゴニアが生えてきたので
窓の外へ投げ捨てた
こうあって欲しいと望んだことが
そうなってしまった悲しみ
小さな風がカーテンを揺らす
窓辺が少し ....
宗教が必要だ
宗教が必要だ
信じられるものが無いという君
一緒に勉強会に行かないかい
きっと新しい地平が見えるはず
素晴らしい未来がそこにあるはず
宗教が必要だ
宗 ....
遠藤のゴールのあたりから
ひょっとしたら今日は
気持ちよく酔えたんじゃないかな
そんな気になってきたのだけれど
ハーフタイムの間に
近くのコンビニに行こうか
迷っているうちに試合は動く ....
いま 俺が自殺しても
臨時速報で流れへんから
まだ やめておくわ
いま 俺が自殺しても
株価に影響あらへんから
まだ やめておくわ
いま 俺が自殺しても
国葬にならへ ....
いまさら環境問題なんて騒いだってだめさ
ってあなたは言うけれど
私はそうは思わないな
今すぐに効果を期待できないからって
そんな悲しいこと言わない
今の私たちの行動はすべて
未来の私た ....
濡れそぼつ手で
旋律を撫ぜるかのやうに
彼は私の
両の乳房に、そつと
指を這わせてゆき
それはあたかも
神聖な儀式であるかの如く
誰も目にすることのない
真つ暗な室内で
執り行 ....
すべてのロールプレイングゲームをクリアした後に
俺たちは眠い目をこすらないまま
ラストオナニーをはじめる
すべてのロールプレイングゲームのエンデイング
すべてのロールプレイング ....
七分袖のボーダーTシャツに
リネンの濃紺ジャケットを羽織り
干して乾いたチノーズを穿いているけど
やっぱりチノパンは塩水に濡れて
少しダボダボになったやつが好きだナ
(不自然に重いし、
....
真っ赤な帽子をかぶって
自転車に乗って
川沿いを走る
そのあとには
くちづけだけが残る
彼女は 詩だから
彼女は 詩だから
窓辺にアリスとかハートのクイーンを飾る
....
さようなら
さようなら、
空を
じっと
眺めている
百千万の兵隊が
降り注いでいる
擦り鉢状のせいめいに
朝が、
手渡されている
擦り潰すの ....
死体を引きずる少女
ずるずるずるずる
ずるずるずるずる
肉と地面がこすれ合う
少女は白いお家に入っていく
白いお家の白い煙突から
灰色の煙がもくもくと
もくもくと上がる ....
姉は病み。妹は明朗。
ふたりで一輪車をこいでいた
手をつなぎくるくるくる。
くるくる。狂おしいほど恋したいの
こいこい。恋なんて物狂いの種
コインをトスする子供の遊び
今日はどちら ....
一 「ミッシング・ピース」
手渡されたたった一枚の
欠けた切符のように
行き先でもなく
日付でもなく
空白のはずなのに
それ以上に大切なものを
どこかに忘れたまま
....
昔はプリクラとれたのにね。
と笹川さんは私に聞こえそうで聞こえない声でつぶやいた。
300円
笹川さんはクラスメイトで、
髪が黒くてまっすぐだ。
私は左右きれいに左を向くのでそ ....
気付いてみれば
そうか、俺たちは流浪しているのか
街の名前は今
4度変わって、新しくなった
帰る場所があるだけで
何度も境界線をまたいで
風に吹かれなくても、俺たちは
根無しヨモギの ....
一番線のホームを
羊の群れが通過していく
海の近くに
美味しい牧草地があるのだ
その後を
羊飼いの少年が
列車でゆっくりと追う
夕暮れ近くになると
列車に羊を乗せて
牧舎へと帰る ....
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