「全部捨ててきちゃった・・・」
あなたの文字は泣いていた
携帯を愛しく抱きしめる

ふたりがひとりでなくなったあの日から
あなたは暗闇へ向い
私は生きるのを止めた

笑うことも、泣 ....
いつもふたりは手を繋いでた
いつもふたりは抱き合ってた
いつもふたりは笑ってた

そこにあなたがいて、隣りに私がいた
あたりまえの風景

ふたりの歩幅は同じ
ふたりの口癖は同じ
ふた ....
心も体も逆立って
どうしても眠れない
汗だくになりながら
何度も何度も寝返りを打ち
記憶を掻き毟る
流れる血の色は
見たこともない
どす黒い色で

こんな満月の夜にきっとわたしは
 ....
月になりたい
あの人の足元を照らす月に

風になりたい
あの人の肌をくすぐる風に

空になりたい
あの人が見上げる空に

道になりたい
あの人が歩き続ける道に
雑踏の中を歩くのは苦手
自分だけが取り残され
ひとりぼっちの椅子になりそうで

ひとりぼっちの椅子になりたくなくて
そっと彼の手を掴んだ。
こぼれる笑顔とは裏腹に
伝わってくるのは無機質 ....
ちががね、

(血がね、といいたいのだ)

ちががね、びよきだからね
あかちゃんのときからね
そうなの、ずっと

少女は枕に片頬つけて話す
ぼくは少女の枕に腰掛けている

ち ....
踏み にじられた
柔らかい 道の草

白線 から 下がらず 
垂れた こうべ 晒す

助けて 下さい と
死にたくありません と

誰も 聞きたくないのだ
誰も 幸せに ....
 シャムは野良猫だった。白い毛に青い瞳。きれいだったから面白半分に餌をあげていた。するとなついてしまい、家に入ってくるようになった。ところがある日を境に姿を見なくなった。どこかで死んだのかもしれない。 .... 誰かが
月を灯す
誰のせいでもなく
誰にも気付かれることなく


触れてはいけなかった 淡い肌
近すぎて 見えない
遠すぎて おもちゃのよう
近すぎて 届かない
遠すぎて 引き ....
(Insomnia)
あのとき初めて聞いた「さよなら」という言葉
無音の爆撃のなか 僕はまだ惰眠を貪っていた
ただ胸騒ぎ
夢の続きを 夢の続きを…
グーグー


そうして断層で象ら ....
にゃんでか知らにゃいけど
「にゃににゅにぇにょ」
が言えにゃくて、全部
「にゃににゅにぇにょ」
ににゃる
日常生活に支障はにゃいもにょにょ
こにょままでは
僕が僕でなくなってしまう
 ....
震える右手で

左手を必死で押さえつけた

階段を降りる

彼女の背中を 押さないように
けっこう何年経ってもゆるされない



17才
「あんまり辛そうだったから声かけられなかった」という友達の気持ちがわからない

27才
帰郷
やっとでパートタイマー
勤め始めて4か ....
漆のように黒い闇が無限にひろがる宇宙の
おぞましい永遠の闇また闇の中に白い服が
浮かび小さな一点の眼がみつめる青い星の
なんという美しさ神様あれが人類の隠れ家

それにしてもあれは何だろ ....
朝だー。朝だー。

夜だー。夜だー。

知り合いもそうじゃない人も

溶けそうで溶けないエプロンにまたがって

チヌの果てで遊ぼうよ

健康を疑う何かが 胸を刺すのなら

カタ ....
値段はおいくらですか
空から澄んだ声がする
木の葉が静かに舞っている
晩秋の並木道は
人通りが無いのに
かさこそかさこそ
賑やかな気配がする

値段は、
いくらでも構わないのです
 ....
君が話してくれた夢は小さいけれどもとても幸せな夢だったよ。
『全てが終わったら大好きな人と結婚するの』
笑いながら言ってくれたことすごく嬉しかった。
君の薄い腹に顔を寄せると肌を通して君が笑うの ....
蜘蛛の巣が
空いっぱいにひろがるように
石炭運搬システムはかたちをととのえつつある

複雑にからまる配管
たちならぶタンクの密集する水処理システムは
巨大都市のように姿をあらわすはずだ
 ....
ぼくの名前は秒針
チッチッチッチッと音を鳴らして
0秒から59秒まで
時間を知らせるのがぼくの存在

ぼくはある待合室の掛け時計の中にいた
ぼくのことを見詰めている
ひとりの女の子が居た ....
俺がまだ子供の頃
あんたの息子達と仲がよくて
近所の子供達とも一緒になって
よく遊んだものさ
ある日、俺はあんたの家で
いつもの連中と一緒に
お化け屋敷を作ったんだ
窓をふさいで、部屋を ....
眠ることは死に近い、君よ
僕の腕の中、泣き腫らした目をして、しゃくりあげる赤子
蒸し暑い夜のありふれた、それでいて、不吉なくらい真摯で痛々しい、寝ぐずり
君は運命にあらがうように手足を突っ張り地 ....
長月 猫さんのおすすめリスト(51)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
壊れたふたり- 林檎自由詩104-6-29
ふたりはひとり- 林檎自由詩204-6-29
満月の夜- チアーヌ自由詩1204-6-28
なりたいもの- 林檎自由詩504-6-27
ひとりぼっちの椅子- 林檎自由詩204-6-26
こときり- RT自由詩8*04-6-25
ひからびる_血- 砂木自由詩9*04-6-24
- 城之崎二 ...散文(批評 ...104-6-20
月がもっと近かった頃- クリ自由詩2*04-6-20
天使の忘れ物- クリ自由詩204-6-19
にゃ- たもつ自由詩3504-5-18
殺意- takase自由詩304-3-28
遺書- 山内緋呂 ...自由詩4*04-1-23
いまでも地球は青いの- 狸亭自由詩503-12-18
何の関係もない人- 示唆ウゲ ...自由詩203-12-1
盲目に値するもの- あおば自由詩7*03-11-26
儚き夢の続きを・・・- 姫神自由詩203-11-25
現代詩は貫流するシステムを越えられるか- 狸亭自由詩703-11-25
精神科の待合室でのつまらない妄想。(千葉県民の会で朗読したや ...- よだかい ...自由詩1603-5-21
奥さん、俺はあんたを本気で怖がらせたかった- 紀ノ川つ ...自由詩503-5-13
『Kiss・Kid・Kanon』- 川村 透自由詩1303-5-2

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